西川正身
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西川 正身(にしかわ まさみ、1904年9月15日 - 1988年1月25日)は、日本のアメリカ文学者。
人物・来歴
[編集]東京生まれ。父は大審院判事となった西川一男。府立四中、第一高等学校を経て、東京帝国大学文学部英文科を1929年に卒業。母校の府立四中勤務ののち、1935年、東京商科大学予科教授、1951年、東京大学文学部英文科教授、62年、アメリカ文学講座初代教授となる。1963年退官後は教授職には就かず、非常勤講師をしながら研究に専念。勤続年数が少なかったが、1987年、東京大学より名誉教授の称号を与えられる。ドイツ現代史研究者の西川正雄は息子。
当初は、ウィリアム・シェイクスピア、サマセット・モームなど英国作家も視野に入れて広く英語文学を研究し、 のちアンブローズ・ビアスを生涯の研究対象とした。
著書
[編集]- 『アメリカ文学ノート』(文化書院) 1947
- 『アメリカ文学覚え書』(研究社) 1959
- 『孤絶の諷刺家 アンブローズ・ビアス』(新潮選書) 1974
- 『アメリカ文学研究余滴 西川正身エッセイ集』(渡辺利雄・島田太郎編、研究社出版) 1991
翻訳
[編集]- 『女性と文学』(ヴァーヂニア・ウルフ、安藤一郎共訳、青木書店) 1940。のち改題『私だけの部屋』(新潮文庫)
- 『レスター先生の學校』(メアリー・ラム / チャールズ・ラム、國立書院) 1947
- 『サンクチュアリー』(W・フォークナー、龍口直太郎共訳、月曜書房) 1950。のち新潮社「現代世界文学全集」、中央公論社「世界の文学」
- 『ウィンザーの陽気な女房たち』(シェークスピア、三神勲共訳、河出書房) 1952
- 『読書案内』(W・S・モーム、岩波新書) 1952。岩波文庫 1997
- 『赤い小馬』(ジョン・スタインベック、新潮社) 1953。のち新潮文庫、偕成社文庫
- 『いのちの半ばに』(アンブローズ・ビアス、岩波文庫) 1955、改版1982
- 『フランクリン自伝』(フランクリン、松本慎一共訳、岩波文庫) 1957、改版2010
- 『デイジー・ミラー』(ヘンリー・ジェイムズ、新潮文庫) 1957
- 『世界の十大小説』上・下(W・S・モーム、岩波新書) 1958-1960。岩波文庫 1997
- 『悪魔の辞典』(アンブローズ・ビアス、岩波書店) 1964、増補版 1983、岩波文庫 1996
- 『アメリカの歴史』全3巻(サムエル・モリソン監修・訳、集英社) 1970-71。集英社文庫 全5巻 1997
- 『人間の権利』(トマス・ペイン、岩波文庫) 1971