西村記念館
西村記念館 Nishimura Memorial Museum | |
---|---|
施設情報 | |
前身 | 西村伊作邸 |
専門分野 | 西村伊作の作品や資料 |
所在地 |
〒647-0012 和歌山県新宮市新宮7657 |
位置 | 北緯33度43分40.3秒 東経135度59分33.5秒 / 北緯33.727861度 東経135.992639度座標: 北緯33度43分40.3秒 東経135度59分33.5秒 / 北緯33.727861度 東経135.992639度 |
プロジェクト:GLAM |
西村記念館(にしむらきねんかん)は、和歌山県新宮市にある博物館。建物は西村伊作旧邸で、国の重要文化財に指定されている。
概要
[編集]文化学院の創設者で建築家としても知られる西村伊作が自ら設計・監督した自邸で、1914年(大正3年)に竣工された[1][注釈 1]。洋風な外観の木造2階建て住宅で、アメリカの住宅にならった近代的な設備や家族生活を重視した間取りを採用し、現代とほとんど変わらない生活空間を当時において実現していることで高く評価されている[3][2]。
1963年(昭和38年)に西村伊作が死去した翌年より西村記念館と呼称され、修復工事がなされたのち、1978年(昭和53年)からは一般公開されるようになった[2]。
かつて与謝野鉄幹・与謝野晶子夫妻や石井柏亭など多くの文化人たちの社交の場であったこの歴史的建造物の保存・活用を目的に設立された。館内では、伊作自筆の住宅設計図や油絵、自作の陶器、家具や愛用品のほか、大逆事件に関わる資料などを多数展示し、伊作の生涯と思想を紹介している。
1998年(平成10年)に西村家から新宮市に寄贈され、2000年2月には国の有形文化財として登録される[4]。しかしながら建物の老朽化が激しく、市は県文化遺産課の助言を受け重要文化財としての登録を目指し[4]、また2008年には有志により「西村記念館を守り伝える会」が発足し保存活動が行われる[5]。
2010年(平成22年)6月29日、旧西村家住宅 主屋として国の重要文化財に指定される[1]。また新宮市は同年より重要文化財旧西村家住宅(西村伊作記念館)の名称を使い始める[6]。新宮市は平成24年度(2012年)より保存活用計画の策定、耐震診断事業などを行い[2]、平成28年度(2016年)より大規模な保存修理に着手、国と県の補助を受けて2019年12月に修理を完了した[7]。
当初は2020年(令和2年)4月より一般公開を再開する予定であったが、新型コロナウイルスの影響で延期、6月26日からの再開となった[8]。保存修理に当たっては円形バルコニーを再現するなど、昭和初期の姿に復元された[9]。
また、西村記念館のすぐ傍には、同じく西村伊作の設計による旧チャップマン邸があり、国の登録有形文化財となっている[10]。
利用情報
[編集]- 開館時間 - 9:00 - 17:00
- 休館日 - 月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌日)、祝日の翌日、12月29日 - 1月3日
- 入館料 - 大人220円、小中学生110円
建築概要
[編集]-
1Fリビング・ダイニング
-
階段ホール
-
2Fベッドルーム
-
裏庭側
交通アクセス
[編集]周辺情報
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b 旧西村家住宅 主屋 文化遺産オンライン. 2022年1月12日閲覧
- ^ a b c d 下津健太朗「旧西村家住宅主屋の保存修理工事:主屋の変遷にみる伊作氏の思い」『建築史学』第71巻、建築史学会、2018年、182-192頁、doi:10.24574/jsahj.71.0_182、ISSN 0289-2839、NAID 130007738048。
- ^ 【重要文化財】旧西村家住宅(西村伊作記念館) | 熊野学の森. 2021年11月30日閲覧
- ^ a b 記念館保存の経過 - 西村記念館を守り伝える会. 2021年11月29日閲覧
- ^ 西村記念館を守り伝える会 趣意書. 2021年12月2日閲覧
- ^ 和歌山県新宮市 【Ⅱ】 重要文化財旧西村家住宅(西村伊作記念館). 2021年12月1日閲覧
- ^ 重文・旧西村家住宅の保存修理完了 和歌山県新宮市:紀伊民報AGARA(2019年12月20日). 2021年11月29日閲覧
- ^ 保存修理終え5年半ぶり一般公開 重文の旧西村家住宅:紀伊民報AGARA(2020年6月26日). 2021年11月29日閲覧
- ^ 和歌山県新宮市 重要文化財旧西村家住宅の修理事業. 2021年11月29日閲覧
- ^ 旧チャップマン邸を国の文化財へ 文化審議会が答申:紀伊民報AGARA(2020年3月20日). 2021年12月1日閲覧