計数過程
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確率論において,計数過程 (counting process) とは,次の3条件を満たす確率過程 のことである:
- 非負性:,
- 整数値:,
- 広義単調増加:.
従って は非負整数であり,ある事象が時区間 の間に起こった回数を表すと考えることができる.計数過程の例には,Poisson 過程や再生過程がある.
実社会において計数過程とみなせる現象の例として,求職応募の数や,重大事故の発生件数などがある.
さらに Markov 性も満たす場合,Markov 計数過程とも呼ぶ.
数学的定義
[編集]多変量計数過程 (multivariate counting process)とは,各成分 が次の5条件を満たすものを言う:[1][2]
- 適合的な右連続で左極限を持つ過程である.
- .
- 区分的に定数で広義単調増加である.
- ジャンプ幅は必ず である.
- どの異なる2成分 も,同じ時刻にはジャンプしない.
脚注
[編集]- ^ Andersen, P. K., Borgan, Ø., Gill, R. D., and Keiding, N. (1993). Statistical Models Based on Counting Processes. Springer New York. p. 72
- ^ Odd Aalen (1978). “Nonparametric Inference for a Family of Counting Processes”. The Annals of Statistics 6 (4): 703 .
文献
[編集]- Ross, S.M. (1995) Stochastic Processes. Wiley. ISBN 978-0-471-12062-9
- Higgins JJ, Keller-McNulty S (1995) Concepts in Probability and Stochastic Modeling. Wadsworth Publishing Company. ISBN 0-534-23136-5ISBN 0-534-23136-5