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誰かが見ている (宮西真冬)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
誰かが見ている
著者 宮西真冬
イラスト agoera
発行日 2017年4月13日
発行元 講談社
ジャンル ミステリ
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 四六判上製本
ページ数 272
公式サイト 誰かが見ている 講談社
コード 978-4-06-220470-5
ウィキポータル 文学
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誰かが見ている』(だれかがみている)は、日本の小説家宮西真冬による推理小説

第52回メフィスト賞受賞作[1]。2017年4月13日に講談社より単行本が刊行された[2]。装幀は名久井直子、装画はagoeraによる[3]。著者の宮西は「この作品は、女性たちの葛藤の物語である」「『誰にだって弱いところはある。完璧な人なんていない。それでいいよね』と言いたくて書いたのが本作である」と語っている[4]

あらすじ

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スーパーでパートとして働く主婦の千夏子は、ブログで賞賛されたいがために、実生活とはかけ離れた〈幸せでおしゃれな育児生活〉を書くことをやめることができないでいる。アパレル店の店長をしている結子は、新婚であるのに5歳年下の夫とのセックスレスに悩んでいた。保育士の春花は、仕事上のストレスで過食になり、恋人と結婚することだけに救いを求めている。主婦の柚季は、立派なタワーマンションに住み、円満な家庭を築いているようだった。4人は、様々な形で他の誰かとつながっていたが、あるとき、思わぬ事件が起こる。

主な登場人物

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榎本千夏子(えのもと ちかこ)
主婦。
宇多野結子(うたの ゆいこ)
アパレル店店長。
若月春花(わかつき はるか)
保育士。
高木柚季(たかぎ ゆずき)
主婦。

書評

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文芸評論家の大矢博子は、「ラストで瞠目した。これは決してイヤミスではない。むしろ救済の物語である。それがいちばんの衝撃だった。吸引力抜群のサスペンスの果てに待ち受ける、怒涛のクライマックスに胸が震えた」と評している[4]。文芸評論家の細谷正充は、「物語の後半がすごい。第4章の終盤からサプライズのつるべ打ちで読者を翻弄しながら、イヤミスとしては予想外の場所に着地する。これこそが最大の企みだったかと感心した」と評している[5]

脚注

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  1. ^ “鎖のような家族の絆”がつらい…宮西真冬のサスペンスとは”. マガジンハウス (2018年7月7日). 2018年9月28日閲覧。
  2. ^ 誰かが見ている”. 講談社. 2018年9月28日閲覧。
  3. ^ agoeraのツイート(851702986631815169)
  4. ^ a b 『誰かが見ている』宮西真冬 講談社ノベルス”. 講談社. 2018年9月28日閲覧。
  5. ^ ニューエンタメ書評 谷治宇『さなとりょう』、宮西真冬『誰かが見ている』ほか”. ブックバン. 2018年9月28日閲覧。