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貞観殿

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
平安京内裏図
貞観殿に突然現れた怪しい鹿を射止める源経基[1]月岡芳年

貞観殿(じょうがんでん)とは、平安御所後宮七殿五舎のうちの一つ。内裏の中央北辺に位置し、常寧殿の北。広さは7間4面であるとも、9間4面であるともいう。

別名を御匣殿(みくしげどの)と言い、天皇の装束等を裁縫する場所またはそこに属する女官を意味する。長官は別当。後に天皇の寝室にも奉仕するようになり、御匣殿別当を経て女御中宮へ進んだ妃もあった。

貞観殿を賜っていたとして知られるのは、

北の廂の中央に高妻戸があり、檀と溝を隔てて玄輝門と対する。南の廂に簀子があり、その中央に渡殿があり、常寧殿の馬道に達する。南面の西の第一の間に渡殿があり、常寧殿の西の廂の北面に通じる。

東の廂の簀子の南の第一の間に渡殿と反橋があり、宣耀殿の額の間に達する。西の廂の簀子の南の第一の間に渡殿と反橋があり、登華殿の額の間に達する。貞観殿の北方の東西に瓦垣と片廂の廊があり、その北面の東西の端によって、ひとつの小戸がある。

脚注

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  1. ^ 経基射鹿事『通俗日本全史. 第2巻』 早稲田大学編輯部編、早稲田大学出版部、明45-大2