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赤松啓介

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

赤松 啓介(あかまつ けいすけ、1909年3月4日 - 2000年3月26日)は、日本民俗学者。本名は栗山一夫。

来歴・人物

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兵庫県加西郡下里村(現加西市)出身。行商をしながら10代から独学で民俗学的調査に取り組む。戦前非合法であった日本共産党に入党し、治安維持法違反で検挙され収監された経験を持つ。戦後は神戸市史編集委員、神戸市埋蔵文化財調査嘱託などを務めた。柳田國男などがやくざ天皇の民俗学を話題にしない事に反発し、階級闘争史観の視座とフィールドワークを中心とした研究手法で「非常民」の民俗学を研究発表した。

1990年代から、長らく絶版だった著書が再刊され、大月隆寛らを中心に再評価されはじめた。その研究によると、低年齢における性行為は昨今始まったものではなく、実際には昔から低年齢での経験が多かったとし、近年叫ばれている性の低年齢化にはあまり根拠がないと考える人達に支持されている[要出典]。戦後に実際、夜這いの経験をしており、一エピソードとして著書に記している[要出典]

ただし、性風俗の歴史を研究主題とする小谷野敦は、赤松が説く「夜這い」が上野千鶴子フェミニストによって、あたかも、理想的な「フリーセックス」であるかのように受け取られた風潮を批判し、女性から見れば多くが一方的な性暴力に近い行為であったと論じている[要出典]

著作

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  • 東洋古代史講話 白揚社 1936
  • 民俗学 三笠書房 1938
  • 東洋古代民族史 白揚社 1939
  • 天皇制起源神話の研究 美知書林 1948
  • 結婚と恋愛の歴史 三一書房 1950
  • 一揆 兵庫県百姓騒擾史 庶民評論社 1956
  • 神戸財界開拓者伝 太陽出版 1980
  • 『非常民の民俗文化―生活民俗と差別昔話』(明石書店、1986 のちちくま学芸文庫 2006)ISBN 4480089993
  • 非常民の民俗境界 村落社会の民俗と差別 明石書店 1988
  • 戦国乱世の民俗誌 明石書店 1989
  • 古代聚落の形成と発展過程 明石書店 1990
  • 非常民の性民俗 明石書店 1991
  • 村落共同体と性的規範 夜這い概論 言叢社 1993
  • 女の歴史と民俗 明石書店 1993
  • 民謡・猥歌の民俗学 明石書店 1994
  • 夜這いの民俗学 明石書店 1994
  • 夜這いの性愛論 明石書店 1994
  • 百姓一揆 幕末維新の民衆史 明石書店 1995
  • 宗教と性の民俗学 明石書店 1995
  • 『差別の民俗学』(明石書店、1995 のちちくま学芸文庫 2005年)ISBN 4480088946
  • 猥談 近代日本の下半身 赤松VS上野千鶴子 大月隆寛介錯 現代書館 1995
  • 『夜這いの民俗学・夜這いの性愛論』(ちくま学芸文庫 2004)ISBN 4480088644

選集

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岩田重則編、明石書店

  • 赤松啓介民俗学選集 第1巻、1999年9月
  • 赤松啓介民俗学選集 第2巻、1997年10月
  • 赤松啓介民俗学選集 第3巻、1998年4月
  • 赤松啓介民俗学選集 第4巻、2000年3月
  • 赤松啓介民俗学選集 第5巻、2000年10月
  • 赤松啓介民俗学選集 第6巻、2001年7月
  • 赤松啓介民俗学選集 別巻、2004年3月

論文

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関連項目

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