車延命地蔵尊
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車延命地蔵尊(くるまえんめいじぞうそん)は、宮城県仙台市宮城野区小田原山本町にある「車延命地蔵尊堂」に安置されている地蔵菩薩像である。古くから「車地蔵さん」と呼ばれ、地域の守り神として崇敬の対象となってきた。
歴史
[編集]かつて仙台城下の車町(現・仙台市宮城野区)にあった永福山東秀院(寛永2年(1625年)開山、現在は仙台市宮城野区新寺に移転)の境内の小堂に安置されていた。車町は車大工が住んでいた大工町であったことから、地蔵尊は地域の人々の信仰の対象となり、寛永14年(1637年)の東秀院移転後も車町に残った。
宝永5年(1708年)、仙台城下の大火により焼失したが、安政5年(1859年)に地蔵菩薩像と堂が再建された。
堂の土地は長らく私有地となっていたが、昭和63年(1988年)に仙台駅東第二土地区画整理事業が開始され、土地の再編整理に伴って堂が解体されることとなったため、岩手県陸前高田市の長谷山観音寺に仮殿遷宮していた。
平成27年(2015年)5月に、地域住民の交流拠点とした整備された「駅東交流センター」の敷地内に新たに堂が建てられ、正遷宮となった。
現在は、町内会組織である「車町通共栄会」が管理している。
祭礼と利益(りやく)
[編集]- 毎年5月24日を例祭とし、祭礼が執り行われてきた。現在は「車町通共栄会」が主宰し、東秀院の住職が経を上げている。
- 初詣の参拝者には、甘酒やカップそばを振る舞っている。
- 賽銭箱には、賽銭を入れると鈴の音が鳴る仕掛けがなされている。
- 交通安全、商売繁盛、家内安全、子育て延命などの利益(りやく)があるとされている。
参考文献
[編集]この節で示されている出典について、該当する記述が具体的にその文献の何ページあるいはどの章節にあるのか、特定が求められています。 |
- 仙臺市史編纂委員会『仙臺市史1 本篇1』、仙臺市、1954年
- 菊池勝之助『修正増補仙台地名考』、宝文堂、1971年
- 菊池勝之助『宮城県地名考』、宝文堂、1972年
- 『仙台経済界 2019年3-4月号』、仙台経済界、2019年
- 『仙台商圏2017』、仙台経済界、2017年
座標: 北緯38度15分46.4秒 東経140度53分45.8秒 / 北緯38.262889度 東経140.896056度