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軽石軌道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
軽石軌道株式会社から転送)
軽石軌道
路線総延長8.21 km
軌間762 mm
停車場・施設・接続路線(廃止当時)
国鉄函館本線
0.0 軽川
exBHF
2.1 新川
exWBRÜCKE1
新川
exBHF
3.9 南4線
exBHF
5.7 南7線
exBHF
6.8 南9線
POINTERg@f exSTR
開業区間
exBOOT exBHF
8.2 花畔
exhKRZWae
茨戸川
POINTERf@g exSTR
未開業区間
exHST
北7線
exHST
北5線
exHST
北3線
exHST
基線
exHST
石狩
exKHSTe
石狩川畔

exlBHF
開業した駅
exlHST
未開業に終わった駅

軽石軌道(がるいしきどう[注 1])は、かつて北海道に存在した馬車鉄道

概要

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名称は軽川(がるかわ)村(現在の札幌市手稲区)と石狩(いしかり)町(現在の石狩市親船町付近)とを結ぶ計画だったことに由来するが、実際に軌道が敷設されたのは起点の国鉄函館本線軽川駅(現・手稲駅)から花畔(ばんなぐろ)駅(現在の石狩市役所付近)までに留まった。花畔駅の近くを石狩川1931年に流路を変更、現在は茨戸川)が流れており、船との乗り換え、積み替えが行われた。地元の住民からは「けいせききどう」とも呼ばれたという。

沿革

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  • 1920年(大正9年)11月10日:軌道特許状下付(札幌郡手稲村-同郡石狩町間)[1]
  • 1921年大正10年)5月4日:軽石軌道設立[2][3]
  • 1922年(大正11年)10月28日:軽川 - 花畔間が開業[2]
  • 1928年(昭和3年)5月30日:軌道特許状下付[4]
  • 1935年昭和10年)7月:軌道特許失効(指定ノ期限マデニ工事竣工セサルタメ石狩郡石狩町地内5哩49鎖)[5]
  • 1937年(昭和12年)9月:営業休止
  • 1940年(昭和15年)10月23日:廃止

車両

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路線

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路線データ

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  • 路線距離(営業キロ):軽川 - 花畔間8.21km(5.1マイル
  • 軌間:762mm
  • 動力:馬
  • 運行形態(開業時):1日3往復、片道約40分、1区間6銭
  • 旅客数:14,873人(1930年[6]
    • 道内私鉄旅客数ランキング28位(1930年)[6]
  • 1日平均乗降人員:20-30人

駅一覧

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所在地・事業者名は営業休止時点のもの。全駅北海道に所在

  駅名 駅間キロ
(駅間マイル)
営業キロ 接続路線 所在地
開業区間 軽川駅 - 0.0 鉄道省函館本線 札幌郡手稲村
新川駅 2.1
(1.3マイル)
2.1  
南4線駅 1.8
(1.1マイル)
3.9   石狩郡石狩町
南7線駅 1.8
(1.1マイル)
5.7  
南9線駅 1.1
(0.7マイル)
6.8  
花畔駅 1.4
(0.9マイル)
8.2  
未開業区間
北7線駅      
北5線駅      
北3線駅      
基線駅      
石狩駅      
石狩川畔駅      

輸送・収支実績

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年度 乗客(人) 貨物量(トン) 営業収入(円) 営業費(円) 益金(円) その他損金(円) 支払利子(円) 拓殖補助金(円)
1922 1,223 0 631 1,640 ▲ 1,009
1923 18,430 1,907 9,928 7,796 2,132 3,608 3,762
1924 17,111 1,410 7,773 8,157 ▲ 384 4,825 5,024
1925 21,025 1,570 9,093 9,435 ▲ 342 償却金1,900 3,308 5,027
1926 21,328 1,347 9,530 9,615 ▲ 85 2,243 5,027
1927 17,620 1,474 8,281 9,057 ▲ 776 1,923 5,656
1928 19,019 1,417 8,607 10,007 ▲ 1,400 1,900 5,655
1929 14,571 929 6,074 8,971 ▲ 2,897 2,119 5,656
1930 14,873 966 6,411 11,172 ▲ 4,761 1,812 5,681
1931 10,845 2,052 5,143 9,801 ▲ 4,658 2,106 5,738
1932 6,441 195 2,380 5,447 ▲ 3,067 2,039 5,738
1933 5,451 174 2,019 4,758 ▲ 2,739 雑損102 2,213 5,738
1934 3,628 173 1,427 5,010 ▲ 3,583 雑損158 1,979 5,738
1935 1,988 29 624 3,945 ▲ 3,321 雑損51 991 5,594
1936 1,599 40 550 3,856 ▲ 3,306 雑損50 2,094 5,595
1937 報告書未着
1938 報告書未着
  • 鉄道省鉄道統計資料、鉄道統計資料、鉄道統計各年度版

脚注

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注釈

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  1. ^ 今尾 (2008) では「けいせききどう」とルビを振る。

出典

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  1. ^ 「軌道特許状下付」『官報』1920年11月13日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  2. ^ a b 『地方鉄道及軌道一覧 : 附・専用鉄道. 昭和10年4月1日現在』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  3. ^ 『帝国銀行会社要録. 第20版(昭和7年)』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  4. ^ 「軌道特許状下付」『官報』1928年6月1日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  5. ^ 「軌道特許取消」『官報』1935年8月7日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  6. ^ a b 今尾・原 (2010) (P11)

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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