農口尚彦
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農口 尚彦(のぐち なおひこ、1932年12月24日 - )は、日本の杜氏、現代の名工。
各種ある日本酒の製法うち、吟醸酒ブームや山廃(やまはい)仕込み復活の立役者である。杜氏ではあるが、酒はほとんど飲めず、「盃一杯で真っ赤になる」。引退と現役復帰を三度繰り返し、「引退をあきらめた」としている[1]。
略歴
[編集]- 1932年(昭和7年)12月24日 - 石川県珠洲郡内浦町(現・能登町)に祖父と父の二代続く杜氏の家に生まれる。
- 1947年(昭和22年) - 松波新制中学校を卒業。
- 1949年(昭和24年) - 16歳の時、山中正吉商店で修行を始める[2]。その後は三重県の造り酒屋などで修行を積む。
- 1961年(昭和36年) - 菊姫合資会社の杜氏に就任。
- 1990年(平成2年) - 菊姫大吟醸がJALファーストクラス用の日本酒として初採用される。
- 1995年(平成7年) - 写真集『大吟醸』[3]に被写体として掲載される。
- 1997年(平成9年) - 菊姫合資会社を定年退職。
- 1998年(平成10年) - 鹿野酒造合資会社の杜氏に就任。
- 2003年(平成15年) - 『魂の酒』発行。
- 2006年(平成18年) - 「現代の名工」認定、「厚生労働大臣表彰」受賞。
- 2008年(平成20年) - 黄綬褒章受章。
- 2010年(平成22年) - NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』[4]に出演。
- 2012年(平成24年) - 鹿野酒造合資会社を退職。
- 2013年(平成25年) - 農口酒造の杜氏として復活する。
- 2014年(平成26年) - 『和風総本家』「81歳の杜氏・農口尚彦 幻の名酒再生秘話」(テレビ東京)に出演。
- 2017年(平成29年) - 農口尚彦研究所で杜氏として復活する。[5]
- 2023年(令和5年) - 文化庁長官表彰[6]
- 2024年(令和6年) - テレビドラマ『#居酒屋新幹線2』第7話(MBS/TBS系)に本人役で出演。
著作物
[編集]- 『魂の酒』 2003年 ポプラ社 ISBN 4-591-07853-1
脚注
[編集]- ^ 「80を過ぎて、やっと引退をあきらめた。」佐藤浩市との三井住友信託銀行スペシャル対談サイト(2019年10月26日閲覧)および『日本経済新聞』朝刊2019年10月25日38面
- ^ 『広報のと』第58号 平成21年12月1日発行(能登町発行) (PDF)
- ^ 河野裕昭 1995.
- ^ NHK 2010.
- ^ “農口尚彦復活!「農口尚彦研究所」公式ウェブサイト”. noguchi-naohiko.co.jp. 2018年5月10日閲覧。
- ^ 令和五年度文化庁長官表彰名簿
参考資料
[編集]- 河野裕昭『大吟醸 : 河野裕昭写真集』、写真集『大吟醸』を出版する会、1995年。
- 『魂の酒、秘伝の技, プロフェッショナル 仕事の流儀』(テレビ放送)NHK総合テレビジョン、2010年3月9日。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 農口尚彦研究所-2017年より杜氏を務める。