進藤榮一
進藤 榮一(進藤 栄一、しんどう えいいち、1939年8月6日 - )は、日本の政治学者。筑波大学名誉教授。専門は、アメリカ外交・国際政治経済学・アジア地域統合。
来歴
[編集]北海道帯広市生まれ。北海道帯広柏葉高等学校を経て、1963年京都大学法学部卒業。1965年同法学研究科修士課程、1968年同博士課程単位取得退学。1969年フルブライト給費留学生として米国ジョンズ・ホプキンズ大学高等国際関係大学院(SAIS)博士課程進学、1970年プリンストン大学研究員、1971年鹿児島大学法文学部講師・助教授、1974年筑波大学講師、東京外国語大学講師、1975年筑波大学大学院地域研究科助教授、1976年社会科学系助教授、教授、学系長hTARAプロジェクト長を歴任。2003年退官、江戸川大学社会学部教授、2008年早稲田大学アジア研究機構客員教授を経て現在、筑波大学大学院名誉教授。この間、プリンストン大学歴史学部、ハーバード大学アメリカ史研究所、ウイルソン国際学術センター、米国平和研究所、ジョンズ・ホプキンズ大学大学院でフェロー、京都大学経済研究所、東京大学東アジア研究所、名古屋大学法学部、金沢大学法文学、オースチン・カレッジ、サイモンフレーザー大学院、メキシコ大学院大学、香港中文大学で客員教授。シンガポール国立大学、延世大学、コペンハーゲン大学、オックスフォード大学でシニア・フェロー。
1976年、法学博士(京都大学)の学位を取得。国際問題研究協会共同代表東アジア共同体評議会副議長、日本新技術促進機構会長、日本国際フォーラム参与[1]・政策委員[2]、国際アジア共同体学会代(ISAC)設立表。・会長、公益信託安田和風アジア青少年交流基金監査、一般社団法人アジア連合大学院機構(GAIA)理事長、一帯一路日本研究センター代表[3][4]。
略歴
[編集]- 1969年 SAIS(ジョンズ・ホプキンズ大学国際関係大学院留学(-70年)
- 1970年 プリンストン大学歴史学部研究員(-71年)
- 1971年 鹿児島大学法文学部講師・助教授(-74年)
- 1975年 筑波大学社会科学系助教授(-90年)
- 1976年 京都大学 法学博士 論文の題は「現代アメリカ外交序説 : ウッドロー・ウイルソンと国際秩序」[5]。
- 1976年プリンストン大学歴史学部フェロー(-77年)
- 1977年 ハーバード大学アメリカ研究所フェロー(-78年)
- 1985年 日本平和学会副会長(-87年)
- 1987年 ハーヴァード大学アメリカ研究所シニア・フェロー
- 1988年 オースチン・カレッジ客員教授、日本国際問題研究協会代表理事(-02年)
- 1990年 筑波大学社会科学系教授(-2003年)
- 1991年 メキシコ大学院大学客員教授
- 1993年 サイモン・フレイザー大学客員教授
- 1996年 ウッドロー・ウィルソン国際学術センターシニア・フェロー、日本公共政策学会副会長(-00年)
- 1998年 21世紀政策構想フォーラム理事長(-05年)
- 1999年 コペンハーゲン大学客席研究員
- 2000年 ウッドロー・ウィルソン国際学術センター・シニア・フェロー
- 2002年 オックスフォード大学研究員、香港中文大学客員教授、延世大学訪問研究員
- 2003年 江戸川大学社会学部教授(-08年)、米国平和研究所シニアフェロー
- 2006年 国際アジア共同体学会代表、会長(14~)
- 2008年 早稲田大学アジア研究機構客員教授、東アジア共同体評議会副議長、日本新技術促進機構会長
- 2013年 東久邇宮文化褒賞受賞
- 2014年 一般社団法人アジア連合大学院機構(GAIA)理事長
- 2017年 一帯一路日本研究センター(BRIJC)代表
著作
[編集]単著
[編集]- 『現代アメリカ外交序説―ウッドロー・ウィルソンと国際秩序』(創文社, 1974年)(75年吉田茂賞受賞)
- 『現代紛争の構造―非極モデルの構築のために』(岩波書店, 1987年)
- 『非極の世界像―国際政治の読み解き方』(筑摩書房・ちくまライブラリー, 1988年)
- 『現代の軍拡構造』(岩波書店, 1988年)
- 『地殻変動の世界像―新たな国際秩序を読み解く』(時事通信社, 1990年)
- 『ポスト・ペレストロイカの世界像』(ちくまライブラリー, 1992年)
- 『アメリカ―黄昏の帝国』(岩波新書, 1994年)(中国語版1999年)
- 『敗戦の逆説』(ちくま新書, 1999年)
- 『戦後の原像』(岩波書店, 1999年)(韓国語版2001年)
- 『現代国際関係学―歴史・思想・理論』(有斐閣、2001年)
- 『分割された領土―もうひとつの戦後史』(岩波書店、2002年)
- 『脱グローバリズムの世界像』(日本経済評論社、2003年)
- 『東アジア共同体をどうつくるか』(ちくま新書、2007年)
- 『国際公共政策』(日本経済評論社、2010年)
- 『アジア力の世紀――どう生き抜くのか』(岩波新書、2013年) ISBN 400-4314321
- 『アメリカ帝国の終焉』(講談社現代新書、2017年)ISBN 406-2884135
- 『日本の戦略力 同盟の流儀とは何か』(筑摩選書、2022年)ISBN 448-0017607
編著
[編集]- 『平和戦略の構図――グランド・デザインを求めて』(日本評論社, 1986年)
- 『ポスト冷戦とアジア太平洋の平和』(岩波書店[岩波ブックレット], 1992年)
- 『アジア経済危機を読み解く』(日本経済評論社, 1999年)
- 『公共政策への招待』(日本経済評論社, 2003年)
共編著
[編集]- (下斗米伸夫)『ユーラシア激動』(社会評論社, 1992年)
- (山口定・宝田善・住沢博紀)『市民自立の政治戦略』(朝日新聞社, 1992年)
- (吉田康彦)『動き出した朝鮮半島』(日本評論社, 2000年)
- (平川均)『東アジア共同体を設計する』(日本経済評論社, 2006年)
- (豊田隆・鈴木宣弘)『農が拓く東アジア共同体』(日本経済評論社, 2007年)
- (水戸考道)『戦後日本政治と平和外交』(法律文化社, 2007年)
- (中川十郎8『東アジア共同体と日本の戦略』(桜美林大学出版部、2012年)
- (鳩山友紀夫、高野孟、中島政希、島袋淳)『なぜ、いま東アジア共同体なのか』(花伝社、2015年)
- (木村朗)『中国・北朝鮮脅威論を超えて』(耕文社、2017年)
- (朽木昭文、松下和夫)『東アジア連携の道をひらく』(花伝社、2017年)
- (周偉生、一帯一路日本研究センター)『一帯一路からユーラシア新世紀の道』(日本評論社、2018年)
- (科学技術振興機構・中国総合研究・さくらサイエンスセンター)『一帯一路の現状分析と戦略展望』(2019年)
訳書
[編集]- ルイス・フィッシャー『レーニン (上・下)』(猪木正道共訳、筑摩書房, 1967年、新装版1988年)
- アーネスト・メイ『歴史の教訓――戦後アメリカ外交分析』(中央公論社, 1977年/岩波現代文庫, 2004年)
- チャールズ・ベイツ『国際秩序と正義』(岩波書店, 1989年)
- J・アン・ティックナー『国際関係論とジェンダー――安全保障のフェミニズムの見方』(岩波書店, 2005年)
編纂史料(共編)
[編集]関連団体
[編集]- 国際アジア共同体学会(ISAC)
- 一般社団法人アジア連合大学院機構(GAIA)
- 東アジア共同体評議会(CEAC)
- 一帯一路日本研究センター(BRIJC)
脚注
[編集]- ^ “評議員、役員等”. 日本国際フォーラム. 2014年2月25日閲覧。
- ^ “委員”. 日本国際フォーラム. 2014年2月25日閲覧。
- ^ “【書評】是是非非の中国論:進藤榮一・周瑋生・一帯一路日本研究センター編『一帯一路からユーラシア新世紀の道』”. nippon.com (2019年3月8日). 2019年10月20日閲覧。
- ^ “共同研究機関で協力強化を 一帯一路日本研究センター代表・進藤榮一_中国網_日本語”. japanese.china.org.cn. 2019年10月20日閲覧。
- ^ 博士論文書誌データベース