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道下美里

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
道下美里 Portal:陸上競技
選手情報
フルネーム 道下美里
愛称 みっちゃん
国籍 日本の旗 日本
種目 マラソン
所属 三井住友海上
生年月日 (1977-01-19) 1977年1月19日(47歳)
生誕地 山口県下関市
身長 144cm
自己ベスト マラソン:2時間54分13秒(2020年, 防府)
獲得メダル
陸上競技
パラリンピック
2020 東京パラリンピック 女子 マラソン T12
2016 リオデジャネイロパラリンピック 女子 マラソン T12
2024 パリパラリンピック 女子 マラソン T12
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道下 美里(みちした みさと、1977年1月19日[1][2] - )は、日本陸上競技選手(女子マラソンブラインドマラソン)。山口県下関市出身[2]。既婚者、旧姓は中野[3]福岡県太宰府市在住[3][4]

2016年リオデジャネイロパラリンピック 陸上 女子マラソンT12 銀メダリスト。
2021年開催の東京パラリンピック 陸上 女子マラソンT12 金メダリスト。
2024年開催のパリパラリンピック 陸上 女子マラソンT12 銅メダリスト。

経歴・人物

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小学校4年の時に膠様滴状角膜ジストロフィーを発病し中学生になって角膜移植手術を受けたが右目を失明、短大卒業後、地元山口で働きながら調理師の免許を取得、これからというときに、左目も発症し失明。26歳から盲学校に通いダイエットを兼ねて走り始める[4][3]

その後、中距離ランナーとして地元の大会に出るようになり好成績を残していたが、タイムに伸び悩みフルマラソンに転向した[4]

2013年、日本盲人マラソン協会の強化指定選手となり、2014年の防府読売マラソンで2時間59分21秒でT12クラス(重度弱視)で世界新記録を樹立[2]

2016年、リオデジャネイロパラリンピックの女子マラソンT12に出場し、3時間6分52秒で準優勝、銀メダルを獲得[5]

2017年、防府読売マラソンで、それまでの世界記録を2分9秒更新する2時間56分14秒で優勝。

2020年、別府大分毎日マラソンで、自身の持つ世界記録を破る2時間54分22秒で2年連続・通算3度目の優勝を果たした。その功績からスポーツニッポンフォーラム制定「FOR ALL 2020」グランプリを受賞した[6][7]

2021年9月、東京パラリンピックの女子マラソンT12に出場し、3時間0分50秒のパラリンピック記録で初優勝、金メダルを獲得[8]。同年、紫綬褒章受章[9]

東京パラリンピック 陸上 女子マラソンT12において金メダルを獲得した功績をたたえ、2021年11月6日、山口県下関市の下関中之町郵便局前に記念のゴールドポスト(第7号)が設置された(ゴールドポストプロジェクト[10])。

2022年、2月の別府大分毎日マラソンの女子の部で2時間57分20秒のタイムで初優勝。併せて視覚障がい者部門では、中止となった前年を挟み、3大会連続・通算4度目の優勝を飾り、2冠を達成した。10月に開かれた東京レガシーハーフマラソンでは、1時間23分34秒でフィニッシュしたが、伴走者が道下より先にゴールしたために失格となった[11]。1時間31分41秒(2番手)でフィニッシュした井内菜津美が優勝となり、これが世界新記録となった[11]

2024年9月、パリパラリンピックの女子マラソンT12に出場し、3時間04分23秒でゴール。4着でゴールするも3着のスペイン選手が失格となり、繰り上げで銅メダルを獲得。3大会連続のメダル獲得となった。[12]

逸話

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道下が2017年の皇室園遊会に招待され参列した時に、当時まだ皇太子であった徳仁親王から「園遊会会場(赤坂御用地)をジョギングしている」ことを聞き、道下が「機会があったら一緒に走ってみたい」旨を答えたところ、2018年6月に道下が徳仁親王の伴走サポートを受けて赤坂御用地でトレーニングの一環で走った。後に徳仁親王は記者会見の席で道下の伴走を務めたことについて「実際に伴走の方がどのように選手をリードして走っているかなど、(視覚障害者マラソンについて)良く知ることが出来、良い経験になった」旨語っている[13]

主な戦績

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2006年
2007年
  • IBSA World GAMES ブラジル 1500m 5位(5分15秒32)[1]
2009年
2010年
2012年
2013年
2014年
2015年
2016年
  • 別府大分毎日マラソン フルマラソン(視覚障がい者の部・女子) 優勝(3時間3分42秒)[1]
  • リオデジャネイロパラリンピック フルマラソン 2位・銀メダル(3時間6分52秒)
  • 防府読売マラソン フルマラソン(女子IPC登録の部) 7位(3時間25分13秒)
2017年
2018年
2019年
2020年
2021年
  • 東京パラリンピック フルマラソン 優勝・金メダル(3時間0分50秒)※パラリンピック新記録
2024年
  • パリパラリンピック フルマラソン 3位・銅メダル(3時間4分23秒)

著作

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道下美里『いっしょに走ろう= Let's run together.』(芸術新聞社、2015年)ISBN 9784875864349

脚註

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n 日本盲人マラソン協会. “日本盲人マラソン協会(JBMA) » Blog Archive » 道下 美里日本盲人マラソン協会(JBMA)”. 2016年9月30日閲覧。
  2. ^ a b c 日本財団パラリンピックサポートセンター. “道下 美里”. 2016年9月30日閲覧。
  3. ^ a b c gooテレビ番組. “[NNNドキュメント 【50センチの温もり ブラインドランナー 道下美里】 の番組概要ページ - gooテレビ番組(関西版)]”. 2016年9月30日閲覧。
  4. ^ a b c NETIB-NEWS. “福岡からパラリンピック選手を!マラソンを通して感動を分ち合いたい|データ・マックス NETIB-NEWS”. 2016年9月30日閲覧。
  5. ^ 毎日新聞. “パラ陸上:女子マラソン、道下美里が銀 - 毎日新聞”. 2016年9月30日閲覧。
  6. ^ スポーツニッポン. “佐藤琢磨 17年以来グランプリ、インディ500連覇へ金言「常に限界に挑む」”. 2020年12月8日閲覧。
  7. ^ 毎日新聞. “スポニチフォーラム 佐藤と道下、グランプリ”. 2020年12月8日閲覧。
  8. ^ "つかんだ「5年前の忘れ物」 道下、うれし涙の金メダル―陸上〔パラリンピック〕". 時事ドットコム. 時事通信社. 2021年9月5日. 2021年9月5日閲覧
  9. ^ 『官報』第250号、令和3年11月4日
  10. ^ ゴールドポストプロジェクト”. 首相官邸 オリンピック・パラリンピックレガシー推進室. 2022年6月9日閲覧。
  11. ^ a b “道下美里が失格 ハーフマラソン 世界記録上回るタイムも”. 日本放送協会. (2022年10月16日). オリジナルの2022年10月24日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20221020151514/https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221016/k10013860441000.html 2022年10月21日閲覧。 
  12. ^ "繰り上げで「銅」のマラソン道下美里「神様が見てくれていたのかな」…努力と粘りが呼び込んだ幸運". 読売新聞オンライン. 読売新聞. 2024年9月9日. 2024年11月18日閲覧
  13. ^ "満面の笑みで陛下とジョギングを楽しむ金メダリスト道下選手 「共に生きる社会」がはっきり見えた!". FNNプライムオンライン. フジニュースネットワーク. 2021年9月10日. 2024年9月8日閲覧

関連項目

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外部リンク

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日本ブラインドマラソン協会 (JBMA) 》Blog Archieve 》 道下 美里日本ブラインドマラソン協会 (JBMA)