郭南燕
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郭 南燕(かく なんえん、Nanyan Guo, 1962年 - )は、明治大学文学部専任教授。
専攻は、日本近代文学・日本語文学・来日宣教師の文化事業。
来歴・人物
[編集]中国上海出身。上海常熟路小学(1970-76)、上海愛華中学(1976-80)を経て、1980年復旦大学外国語学部日本語学科に進学し、1984年に大学を卒業後、お茶の水女子大学大学院人文科学研究科日本文学修士課程(1986-88) に学ぶ。修了後、同大学院人間文化研究科比較文化博士課程(1988-90)に学び退学。カナダ・トロント大学大学院博士課程に留学(1990-93)して退学。1996年お茶の水女子大学人文科学博士、学位論文は「志賀文学の源流」[1]。
ニュージーランド・オタゴ大学講師(Lecturer、1993-2000)・上級講師(Senior Lecturer、2001-05)・准教授(Associate Professor、2006-08)、国際日本文化研究センター海外研究交流室准教授(2008-17)を経て、東京大学グローバルリーダー育成プログラム推進室特任教授(2019-23)を経て、現職。
主な著作
[編集]単著
[編集]- Refining Nature in Modern Japanese Literature: The Life and Art of Shiga Naoya, Lexington Books, 2014.
- 『志賀直哉で「世界文学」を読み解く』(作品社)2016年
- 『ザビエルの夢を紡ぐ: 近代宣教師たちの日本語文学』(平凡社)2018年
- Making Xavier's Dream Real: Vernacular Writings of Catholic Missionaries in Modern Japan, Japan Publishing Industry Foundation for Culture, 2020.
共著
[編集]- (N. Guo, S. Hasegawa, H. Johnson, H. Kawanishi, K. Kitahara) Tsugaru: Regional Identity on Japan’s Northern Periphery, University of Otago Press, 2005
- (井上章一・郭南燕・川村信三)『ミッションスクールになぜ美人が多いのか 日本女子とキリスト教』(朝日新書)2018年
- (井上章一・呉座勇一・フレデリック・クレインス・郭南燕)『明智光秀と細川ガラシャ: 戦国を生きた父娘の虚像と実像』(筑摩選書)2020年
編著
[編集]- 『周縁地域の自己認識―津軽とオタゴの知識人を中心に―』(弘前大学出版会)2007年
- 『バイリンガルな日本語文学:多言語多文化のあいだ』(三元社)2013年
- 『キリシタンが拓いた日本語文学:多言語多文化交流の淵源』(明石書店)2017年
- 『ド・ロ版画の旅:ヨーロッパから上海〜長崎への多文化的融合』(創樹社美術出版)2019年
- 『宣教師の日本語文学 研究と目録』(勉誠出版)2023年
共編著
[編集]- 北原かな子、郭南燕編『津軽の文化と歴史を知る』(岩田書院)2004年
- 郭南燕、ガヴァン・マコーマック編『小笠原諸島―アジア太平洋から見た環境文化』(平凡社)2005年
- Japan's Wartime Medical Atrocities: Comparative Inquiries in Science, History and Ethics, Routledge, 2010.
翻訳
[編集]- 『虚幻的楽園―戦後日本総合研究』上海人民出版社、1999年(原書:Gavan McCormack, The Emptiness of Japanese Affluence, M. E. Sharpe, 1998.)
- 『騎鯨人』上海人民出版社、2003年(原書:Witi Ihimaera, The Whale Rider, 1987)
- Nanyan Guo, Raquel Hill (共訳) Tōhoku: Japan’s Constructed Outland, Brill, 2015(原書:河西英通『東北』中公新書、2001)
- 林潔、郭(共訳)『都靈聖殮布』良友之声出版社、2017年(原書:コンプリ『これこそ聖骸布』ドン・ボスコ社、2015)
脚注
[編集]- ^ 博士論文書誌データベース