酸化銅(II)
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酸化銅(II) | |
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copper(II) oxide | |
別称 酸化第二銅 | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 1317-38-0 |
PubChem | 164827 |
ChemSpider | 144499 |
UNII | V1XJQ704R4 |
RTECS番号 | GL7900000 |
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特性 | |
化学式 | CuO |
モル質量 | 79.55 g mol−1 |
外観 | 黒色粉末 |
密度 | 6.31 g/cm3 |
融点 |
1201 °C (1474 K) |
沸点 |
2000 °C |
アルコールへの溶解度 | 不溶 |
アンモニア水への溶解度 | 可溶 |
バンドギャップ | 1.2 eV |
構造 | |
結晶構造 | 単斜晶系、mS8[1] |
空間群 | C2/c, #15 |
格子定数 (a, b, c) | a = 4.6837 Å,b = 3.4226 Å,c = 5.1288 Å |
格子定数 (α, β, γ) | α = 90°, β = 99.54°, γ = 90° |
危険性 | |
安全データシート(外部リンク) | Fischer Scientific |
EU分類 | 刺激性 (Xn) 環境への危険性 (N) |
EU Index | Not listed |
NFPA 704 | |
引火点 | 不燃性 |
関連する物質 | |
その他の陰イオン | 硫化銅(II) |
その他の陽イオン | 酸化ニッケル(II) 酸化亜鉛 |
関連物質 | 酸化銅(I) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
酸化銅(II)(さんかどう に、英: copper(II) oxide)は化学式 CuO で表される銅の酸化物で、黒色の粉末。CAS登録番号は[1317-38-0]。水、アルコールに不溶。塩酸、硫酸、塩化アンモニウム溶液、アンモニア水などに可溶。融点1,026 °C。1,050 °C以上で分解して酸化銅(I)になる。
酸化銅(II)は塩基性酸化物であるので、酸と反応して塩を作る。水素または一酸化炭素気流中で250 °Cに加熱すると容易に金属銅に還元される。また、黒鉛粉末とともに加熱することによっても還元される。天然では黒銅鉱として産出する。
釉薬の着色剤として利用される。陶磁器に酸化銅(II)を添加した釉薬をかけて焼成すると、酸化焼成では青色-緑色に、還元焼成では赤色に発色する。還元焼成で現れる赤色はかつては釉薬中の酸化銅(II)が金属銅に還元されて発色したものと考えられたが、今日では酸化銅(II)が酸化銅(I)に還元されて赤く発色すると考えられている。
生成
[編集]水酸化銅(II)、硝酸銅(II)、もしくは単体の銅などの加熱でも得られる。
反応
[編集]酸化銅(II)が塩酸、硫酸、塩化アンモニウム溶液、アンモニア水に溶ける際は以下のような反応を起こす。
また、酸化銅(II)を金属銅に還元する際には水素や一酸化炭素、黒鉛と以下のように反応させる。
出典
[編集]- ^ The effect of hydrostatic pressure on the ambient temperature structure of CuO, Forsyth J.B., Hull S., J. Phys.: Condens. Matter 3 (1991) 5257-5261 , doi:10.1088/0953-8984/3/28/001
- ^ 清山哲郎、山添昇『新実験化学講座8.無機化合物の合成[Ⅰ]』日本化学会 編、丸善、1976年、305頁。 NCID BN00705318。