金平茂紀
表示
かねひら しげのり 金平 茂紀 | |
---|---|
2017年 | |
生誕 |
1953年12月18日(70歳) 日本・北海道旭川市 |
出身校 | 東京大学文学部 |
職業 | ジャーナリスト |
活動期間 | 1977年 - 現在 |
雇用者 | TBS |
テレビ番組 | 報道特集 |
受賞 | ボーン・上田記念国際記者賞 |
金平 茂紀(かねひら しげのり、1953年12月18日 - )は、日本のジャーナリスト。TBS報道局記者・キャスター・ディレクター[1]。早稲田大学大学院政治学研究科客員教授。2010年9月から2016年3月まで、TBSテレビ執行役員[2]。
北海道旭川市出身。北海道旭川東高等学校から東京都立西高等学校に転入。東京大学文学部社会学科卒業。
来歴
[編集]- 1977年にTBSへ入社。報道局社会部記者として、警視庁記者クラブ、司法記者クラブ(ロッキード事件での田中角栄の1審裁判などを担当)、文部省記者クラブに勤務。
- 1986年より報道番組のディレクターやプロデューサーになり、1989年から1990年の番組終了まで『JNNニュースコープ』副編集長を務めた。
- 1991年から1994年までの間はJNNモスクワ支局長としてソ連の崩壊などを取材。1991年のクーデター事件後にミハイル・ゴルバチョフやボリス・エリツィンに対して、単独インタビューを海外メディアの中で初めて行った。
- 帰国後の1994年に『筑紫哲也 NEWS23』の編集長に就任し、2002年まで8年間務めた。在任中はビル・クリントンや朱鎔基とのタウンホール・ミーティング番組の放映や、TBSオウム事件、阪神・淡路大震災、アメリカ同時多発テロ事件などの報道を経験し、多くの関連番組や特集企画を担当。筑紫哲也の「右腕」として、『筑紫哲也 NEWS23』をTBSの看板番組に発展させることに協力。
- 2002年よりJNNワシントン支局長、2005年5月15日より編成制作本部報道局長。2006年6月22日より取締役。2007年3月-6月4日は編集主幹兼務。
- 2008年6月19日よりTBSアメリカ総局長・TBSインターナショナル副社長となり、ニューヨークへ転出。在任中はコロンビア大学東アジア研究所の客員研究員として2年間在籍した。また、2008年12月から帰国まで、高野孟が主宰するwebサイト『THE JOURNAL』にてコラム「金平茂紀の『NY発・チェンジング・アメリカ』」を連載。現在も『報道特集』への出演と並行して、『THE JOURNAL』など複数のwebサイトで発信を行っている。
- 2010年9月に帰国し、TBSテレビ執行役員[3]報道局付に就任。10月2日より日下部正樹と共に『報道特集』のメインキャスターを務める。
- 2016年3月にTBSテレビ執行役員を退任[2]したが、TBSテレビにはそのまま記者として籍を残し、「報道特集」への出演は継続している(後述のように現在は特任キャスターとしての出演)[4]。
- 2022年9月24日の放送回で報道特集メインキャスタ―を退き、TBS「調査報道」ユニットのキャップを務めていた村瀬健介記者に引き継いだ。同日のオンエアの最後に降板の挨拶し、前任の筑紫哲也が最後まで使い自身が引き取ったクリップボードに触れ「何のために自分は報道という仕事を続いているいるのかを考えるとき、僕はこのボロボロになったボードを眺めていました」と述べた。同年10月1日放送回より金平は様々なテーマに沿った長期取材に軸足を移し、特任キャスターとして随時出演することになる[5]。
- 2023年10月、重信房子も出席した市民団体「反戦・反貧困・反差別共同行動in京都実行委員会」が主催した集会にて、『安倍晋三回顧録』を「ハイエナビジネス」と発言した上で、本屋でそれを立ち読みして買わずにスマートフォンで写真に撮る「デジタル万引き」を告白しSNSで炎上したが、のちに「集会ではユーモアのつもりで話し、実際にはそういう行為は行っていない」と語った[6]。
人物
[編集]- 東日本大震災以降、キー局のキャスターの中では、かなり高い頻度で、被災地の現場取材や警戒区域内の取材を行っている。
- 文化人とのつきあいも少なくないが、生前の忌野清志郎や江戸アケミとも交流していた。さらに舞踏家の大野一雄、文学者の澁澤龍彦を好んでいたという。最近では、坂本龍一や大熊ワタル、大友良英といったミュージシャンや、漫画家のしりあがり寿らと親交を結んでいる。
- 射手座。左利きで血液型はAB型。趣味は水泳。地方銀行に勤務していた父親の関係で、少年時代は転校が多かったという。
- 日本ペンクラブ会員。
著書
[編集]単著
[編集]- 『世紀末モスクワを行く』PARCO出版、1994年12月18日。ISBN 978-4891943974。
- 『ロシアより愛をこめて モスクワ特派員滞在日誌』筑摩書房、1995年3月1日。ISBN 978-4480856852。
- 『電視的』太田出版、1997年12月。ISBN 978-4872333701。
- 『二十三時的』スイッチパブリッシング、2002年11月25日。ISBN 978-4884180072。
- 『テレビニュースは終わらない』集英社、2007年7月22日。ISBN 978-4087204001。
- 『ホワイトハウスから徒歩5分』リトル・モア、2007年6月28日。ISBN 978-4883792818。
- 『報道局長業務外日誌』青林工藝舎、2009年6月25日。ISBN 978-4883792818。
- 『NY発 それでもオバマは歴史を変える』かもがわ出版、2010年11月8日。ISBN 978-4780304053。
- 『沖縄ワジワジー通信』七つ森書館、2013年5月1日。ISBN 978-4822813741。
- 『抗うニュースキャスター』かもがわ出版、2016年9月16日。ISBN 978-4780308587。
- 『漂流キャスター日誌』七つ森書館、2018年7月31日。ISBN 978-4822818005。
- 『筑紫哲也『NEWS23』とその時代』講談社、2021年11月4日。ISBN 978-4065260685。
共著
[編集]- 『米原万里を語る』(2009年、かもがわ出版)編:井上ユリ、小森陽一 共著:井上ひさし、吉岡忍
- 『報道再生』(2010年、角川書店)共著:河内孝
- 『テレビはなぜおかしくなったのか』(2013年、高文研)共著:永田浩三、水島宏明、 五十嵐仁
- 『対米従属を問う 北方領土・沖縄・マスメディア』(2013年、旬報社)共著:鳩山由紀夫、屋良朝博
- 『内心、「日本は戦争をしたらいい」と思っているあなたへ』(2013年、角川書店)共著:保阪正康、東郷和彦、江田憲司、鈴木邦男、宇野常寛ほか
- 金平茂紀、大矢英代『「新しい戦前」のなかでどう正気を保つか』かもがわ出版、2023年10月31日。ISBN 978-4780313000。
脚注
[編集]- ^ “金平茂紀|論座 - 朝日新聞社の言論サイト”. 2019年9月8日閲覧。
- ^ a b TBSホールディングス 東証への開示のお知らせ(2016年03月10日)
- ^ “人事、TBSテレビ”. 日本経済新聞. (2010年9月1日) 2014年5月31日閲覧。
- ^ 報道特集 | TBSテレビ
- ^ “TBS「報道特集」リニューアル 村瀬健介記者が新キャスター就任、金平茂紀氏は特任キャスター”. Sponichi Annex. スポーツニッポン新聞社 (2022年9月2日). 2022年9月3日閲覧。
- ^ TBS金平茂紀キャスター、「安倍晋三回顧録」をデジタル万引き? ネット物議も本人否定「ユーモアのつもりだった」 J-CASTニュース
関連人物
[編集]外部リンク
[編集]- 金平茂紀Webサイト
- 金平茂紀の『NY発・チェンジング・アメリカ』 - THE JOURNAL
- 金平茂紀ブログ ハートに火をつけて - TBSブログ
- 金平茂紀『茫界偏視』 - THE JOURNAL/NewsSpiral
- 金平茂紀の<業務外>日誌 - 東京万華鏡
- 金平茂紀 (shigenori.kanehira) - Facebook