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鈍性発情

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

鈍性発情(どんせいはつじょう、silent heat)とは卵巣における卵胞発育、排卵黄体形成は周期的に生じるが、黄体の退行、卵胞の発育に伴う外部発情徴候が明瞭に発現しない状態。この場合の排卵を無発情排卵と呼ぶ。ウシでは約半数が分娩後最初の排卵で鈍性発情を示す。また、ヒツジヤギでは性成熟後の最初の排卵の際には発情徴候を示さない。鈍性発情を示す家畜では、発情徴候が不明瞭であるため、交配適期を逃すために受胎率が低下し、繁殖障害の原因となる。原因は明らかにされていないが、性腺刺激ホルモンエストロゲンプロゲステロンの分泌異常、神経興奮の性ホルモンに対する閾値が高いこと、心理的要因などが考えられる。治療にはエストロゲン、プロゲステロンの混合剤の投与、黄体期にPGFの投与を行う。

関連項目

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参考文献

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  • 獣医学大辞典編集委員会編集 『明解獣医学辞典』 チクサン出版 1991年 ISBN 4885006104
  • 山内亮監修 『最新臨床家畜繁殖学』 朝倉書店 1998年 ISBN 4254460201