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鈴木松治

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

鈴木 松治(すずき まつじ、1920年3月7日 - 2005年3月15日)は、日本のマタギ。熊の眉間を一撃で射貫く姿から、「頭撃ちの松」の異名を持つ。

マタギ発祥の地とされる秋田県北秋田郡阿仁町(現・北秋田市)でシカリ(マタギの頭領)を務め、「最後のマタギ」とも呼ばれた[1]。 引退後は「阿仁マタギの里熊牧場」の最初の場長に就任[2]。 「ブナ林と狩人の会:マタギサミット」(幹事:田口洋美)の世話役を務めるなど、かつての狩猟文化を継承する語り部としても活動していた[3]

山っていうものは教わるっていうよりも一緒に歩ぐうちに一人でに覚えてぐものな・・・とにかく、山歩いて体で覚えるしかねぇんだ。経験積むこどが一番大事だべ。それと、自分で考えねぇとだめだ。 — 『マタギ-森と狩人の記録』 田口洋美著 慶友社[1]

「頭撃ちの松」との異名を持つほどの名人であり[1]、マタギの世界においては第一人者だった。 クマ狩りで山を歩く時は、1日30km~40kmは当たり前のように歩いた[4]

秋田県のマタギの民俗調査において、マタギの生活を証言している[3]。 家族も証言している[5]

鈴木は一般の知名度は無かったが、2006年9月28日に放送された「とんねるずのみなさんのおかげでした」の特番内のコーナー、「博士と助手〜細かすぎて伝わらないモノマネ選手権〜」でお笑いタレントのくじらが物真似を披露したことでその名前は県外にも知られるようになった。

脚注

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  1. ^ a b c 田口洋美著 『マタギ-森と狩人の記録』 ISBN 9784874491621 発売日1994/04 ※この書籍の表紙の写真が鈴木松冶。※名前が「冶」。
  2. ^ 崇高な殺生<第1部 マタギの存在論> ≪上≫シカリの血脈 「苦しませず仕留める」 神の授かりに敬意 YOMIURI ONLINE(読売新聞)秋田版
  3. ^ a b 狩りの文化 - 秋田県 山の神の恵み
  4. ^ 第20回マタギサミットin阿仁参加報告 | 秋田のグリーン・ツーリズム総合情報サイト 美の国秋田・桃源郷をゆく 特定非営利活動法人秋田花まるっ グリーン・ツーリズム推進協議会、秋田県観光文化スポーツ部観光戦略課 地域振興班。第20回ブナ林と狩人の会「マタギサミットin阿仁」 菅原徳蔵(秋田・源流釣友会、釣り雑誌ライター)。
  5. ^ Ⅴ 阿仁打当地区 (鈴木千鶴子さん・鈴木米孝さんの記憶) (PDF) 2008-10-10作成(プロパティの情報)秋田県 2013-3-31閲覧

外部リンク

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