鉄鍋燉
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鉄鍋燉(てっかとん[1][2]、中国語: 铁锅炖、ティエグオドゥン[3])は、中国東北料理・鍋料理の一種。名物料理である[4]。
概要
[編集]大きな鉄鍋にトウモロコシから作る大餅子(ダービンズ)と呼ばれるパンを焼きつけながら、肉類や野菜を煮込む郷土料理である[1][2][5][3]。
中国東北地方の農村家庭の厨房には、薪をくべて調理を行うかまどがあることが多い[3]。そのかまどに大きな鉄鍋を置き、骨付きの鶏肉、豚肉、羊肉、魚、インゲン、ジャガイモ、キノコ類、トウモロコシなど、家にある食材をなんでも入れて煮込み、鉄鍋を囲んでの家族団らんを楽しむ風習がある[3]。この料理を「鉄鍋燉」と呼んでいる[3]。味付けは塩気が強く濃厚であり、中国東北料理の代表的な味である[3]。
大餅子は鉄鍋の熱でほくほくに温まるが、これ自体に味はなく、鉄鍋燉のスープをつけながら食する[3]。
免疫力の向上、整腸作用、美容、血栓予防の効能があるとされる[3]。
日本での展開
[編集]中国東北出身者以外への知名度は低く、中国東北でも都市部では食する機会が減っているが、日本でも「ガチ中華」普及の流れから、提供している店は少数ながらある[2][5]。そのような日本の飲食店では、テーブルに大きな鉄鍋を埋め込んでいる[2][5]。
大鍋料理であるため、4人前程度からの注文となる[2][3]。
出典
[編集]- ^ a b “3月号の特集は「中華の町へ」!”. 大阪ガス (2023年3月8日). 2024年12月5日閲覧。
- ^ a b c d e 西野智美 (2020年1月20日). “見た目も衝撃的!超ローカルな中華料理「鉄鍋炖(テッカトン)」”. ウォーカープラス. 2024年12月5日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i 『W16 世界の中華料理図鑑』地球の歩き方、2022年、101頁。ISBN 978-4059201083。
- ^ “午後2時には日が暮れる中国最北の漠河市で「冬至」を体験”. 人民網 (2022年-12-23). 2024年12月5日閲覧。
- ^ a b c rong zhang (2018年3月29日). “埼玉・西川口、いつのまにか「マニアックな中華街」に 風俗店は減少”. Withnews. 2024年12月5日閲覧。