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鍛冶ヶ野の蛇

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

鍛冶ヶ野の蛇(かじがやのへび、鍛冶ヶ谷の蛇)は、高知県幡多郡西土佐村(現・四万十市西土佐地区)に伝わる地名由来譚。

概要

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昔、山奥の鍛冶屋にいた猟師が、何十貫もある大猪を仕留めた[1]。だが、重すぎて持ち帰ることができなかったので、水神の大蛇が棲んでいるという蛇渕(じゃぶち)の渕の端に猪を置き、手伝いを呼びに村へ向かった[1]

村人を連れて戻ってみると、蛇渕から現れた大蛇が猪を飲み込みかけていた[1]。猟師は怒り、大蛇が嫌う鉄屑を鍛冶屋から持って来るが既に大蛇はおらず、鉄屑を蛇渕に撒いた[1]。すると大蛇が激怒し、暴風雨が起き、洪水によって山が崩れ、家も流され、村はすべて荒れ野になってしまった[1]

以来、鍛冶屋が荒れ野にしたも同然のその地を、鍛冶屋にちなんで鍛冶ヶ野または鍛冶ヶ谷と呼んだという[1]

脚注

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  1. ^ a b c d e f 人文社 2006, p. 101

参考文献

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