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鏡映核

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

鏡映核は、元素1の陽子の数(Z1)が元素2の中性子の数(N2)と等しく、元素2の陽子の数(Z2)と元素1の中性子の数(N1)が等しいときの原子核のこと。このとき質量数は等しくなる(A = N1 + Z1 = N2 + Z2)。

式で表すとZ1 = N2, Z2 = N1, A = N1 + N2 = Z1 + Z2となる。Z1 = Z, Z2 = Z − 1と置き換えることで、質量数は2Z - 1と書くことができる。

鏡映核の例

  • 3H と 3He:   Jπ =  1/2+
  • 14C と 14O:   Jπ =  0+
  • 15N と 15O:   Jπ =  1/2
  • 24Na と 24Al:   Jπ =  4+
  • 24mNa と 24mAl:   Jπ =  1+

鏡映核の組は同じスピンとパリティを持つ。もし奇数の核子(A=Z+N)に限れば、中性子陽子を交換することによって、互いに異なる鏡映核を見つけることができる。興味深いことに、主に強い相互作用、そしてクーロン相互作用による結合エネルギーを観測することができる。強い相互作用は陽子や中性子に対して不変であるため、これらの鏡映核は非常に似た結合エネルギーを有すると予測できる[1][2]

脚注

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  1. ^ Cottle, P. D. (2002-04-12). “Excitations in the Mirror Nuclei 32Ar and 32Si”. Physical Review Letters 88 (17): 172502. Bibcode2002PhRvL..88q2502C. doi:10.1103/PhysRevLett.88.172502. PMID 12005747. http://link.aps.org/doi/10.1103/PhysRevLett.88.172502 2018年1月8日閲覧。. 
  2. ^ Kamat, Sharmila (2002年4月23日). “Focus: Gazing into a Nuclear Mirror” (英語). Physics. American Physical Society. 2016年4月11日閲覧。