長島誠一
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長島 誠一(ながしま せいいち、1941年10月5日 - )は、日本の経済学者、東京経済大学名誉教授[1]。専門は、マルクス経済学の理論・実証研究、景気循環論、恐慌論[2]。
来歴
[編集]当時の東京市目黒区に生まれたが、東京大空襲で被災したため福島県石川郡浅川町に疎開し、福島県立東白川農商高等学校卒業まで福島県で育つ[1]。
高校卒業後、上京し、1961年に一橋大学経済学部に入学[1]。1965年に学部を卒業して一橋大学大学院経済学研究科へ進学し、1970年に博士課程を単位取得退学した[1]。指導教官は種瀬茂[3]。
1970年に一橋大学経済学部助手に採用され、1971年に関東学院大学経済学部専任講師となり、1974年に助教授へ昇任した[1]。1980年から1981年にかけて、カリフォルニア大学リバーサイド校に留学した[1]。1982年、東京経済大学経済学部助教授に転じ、1983年に教授となった[1]。2012年、定年退職し、名誉教授の称を受ける[1]。
景気循環論、恐慌論を中心としたマルクス経済学の研究者として長く活動し、後には環境問題の観点を唯物史観、マルクス経済学に包摂する試みに取り組んで[2][4]、ジェイムズ・オコンナーなどの議論を展開させた新しい社会主義の構想を提示した[5]。
おもな業績
[編集]著書
[編集]- 独占資本主義の景気循環、新評論、1974年
- 現代資本主義の循環と恐慌、岩波書店、1981年
- 入門経済学講義、東京教科書出版、1989年
- 景気循環論、青木書店、1994年
- 経済学原論、青木書店、1996年
- 戦後の日本資本主義、桜井書店、2001年
- 経済と社会 - 経済学入門講義、桜井書店、2004年
- 現代の景気循環論、桜井書店、2006年
- 現代マルクス経済学、桜井書店、2008年
- エコロジカル・マルクス経済学、桜井書店、2010年
- 社会科学入門、桜井書店、2010年
- 社会経済システムの転換としての復興計画、績文堂出版、2013年
訳書
[編集]- H・J・シャーマン、スタグフレーション:失業とインフレーションについての革新派の理論、新評論、1979年
共編著
[編集]- (鶴田満彦との共編著)マルクス経済学と現代資本主義、桜井書店、2015年
出典・脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h 「長島誠一教授年譜ならびに主要業績目録」(PDF)『東京経大学会誌 - 経済学』第277号、2013年2月13日、5-14頁、2013年3月28日閲覧。
- ^ a b 浜野忠司「長島誠一教授退任記念号の発刊に寄せて」(PDF)『東京経大学会誌 - 経済学』第277号、2013年2月13日、3-4頁、2013年3月28日閲覧。
- ^ 「昭和44年度学位授与・単位修得論文」一橋研究
- ^ 長島誠一『エコロジカル・マルクス経済学』桜井書店、2010年、11頁。
- ^ 若森章孝「長島誠一『エコロジカルマルクス主義』桜井書店 2010」(PDF)『季刊 経済理論』第47巻第4号、経済理論学会、2013年3月28日閲覧。