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集学的治療

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

集学的治療[1](しゅうがくてきちりょう、multidisciplinary therapy、multimodal therapy)とは、主にがん治療において、手術療法放射線療法薬物療法免疫療法を組み合わせて治療に当たる事である。より広義には、副作用や合併症を和らげる支持療法や、心身の苦痛全般を和らげる緩和医療も含まれる[2]

各分野の専門医等が連携するので、患者一人一人の状態に合った治療を提供できる[2][3]

用語

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multidisciplinary therapy:概念的。広汎な領域に渡る診療科・医師が複数参加する治療を意味する[4]

multimodal therapy:具象的。多手法的[注 1]な癌治療を指す[4]

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アジュバント療法

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手術と薬物療法の組み合わせで、術後補助化学療法とも呼ばれる。手術後に切除しきれなかった腫瘍を縮小・消滅させる事を目的に、薬物療法を実施する事。

ネオアジュバント療法

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手術と薬物療法の組み合わせで、術前補助化学療法とも呼ばれる。手術で腫瘍を完全切除する事を目的に、事前に薬物療法を行い腫瘍を縮小させる事。

化学放射線療法

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放射線照射前、照射時、照射後に薬物療法を行い効果の増強を図る治療法。化学療法薬が放射線増感作用を持つ場合もある[5][6][7]

外科療法+放射線療法

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同一病巣に対してアジュバント様の効果を期待する場合や手術範囲外の転移病巣に対して放射線療法を実施する場合がある。

脚注

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注釈

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  1. ^ 手術と化学療法、化学療法と放射線療法・免疫療法等の組み合わせを指す。

出典

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  1. ^ 集学的治療とは | がん集学財団”. www.jfmc.or.jp. 2021年9月24日閲覧。
  2. ^ a b 集学的治療:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ]”. 国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方向けサイト. 2021年9月24日閲覧。
  3. ^ 1.チーム医療に基づいた、進行がんに対する集学的治療”. 国立がん研究センター 東病院. 2021年12月5日閲覧。
  4. ^ a b 一般社団法人日本癌治療学会用語・ICD-11 委員会用語集(2013 年版)”. 日本癌治療学会. 2021年12月5日閲覧。
  5. ^ 長澤慎介、鈴木弦、勝盛哲也 (2017). “放射線療法における化学療法の作用機序について”. 済生会滋賀県病院医学誌 26: 19-28. 
  6. ^ 三橋紀夫 (2010). “抗腫瘍剤による放射線増感—その新しい動向”. Biotherapy 24 (2): 77-85. 
  7. ^ 秋元哲夫 (2016). “化学放射線療法最前線”. JASTRO NEWSLETTER 121: 22-35.