雪童子 (説話)
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内容
[編集]あるところに、心の優しい老夫婦がいた。2人は子供がいなかったため、ある雪の日に寂しさを紛らわすため、雪で子供を象った人形を作った。
そんなある吹雪の晩のこと。夫婦の家に1人の子供が飛び込んで来た。夫婦は思いがけない来訪者を喜び、我が子同然に可愛がって育てた。しかし春が近づくにつれ、子供は次第にやせ細った。夫婦が心配する中、いつの間にか子供は姿を消してしまった。
月日が過ぎて冬になり、吹雪の晩のこと。あの子供がまたやって来た。しかし以前と同様、春が訪れるとまた姿を消した。そんなことが数年間続き、ついに子供は現れなくなった。
この子供は、夫婦が作ったあの雪人形の精霊だった。優しい老夫婦を慰めるため、神が雪人形を人間の子供の姿として遣わせたのだ。
子供が現れることは二度と無かったが、老夫婦の心には楽しい思い出がいつまでも残っていたという。
脚注
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参考文献
[編集]- 多田克己『幻想世界の住人たち IV 日本編』新紀元社〈Truth In Fantasy 9〉、1990年12月、195頁。ISBN 978-4-915146-44-2。
- 草野巧『幻想動物事典』新紀元社〈ファンタジー事典シリーズ〉、1997年5月、315頁。ISBN 978-4-88317-283-2。