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雷おこし

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
雷おこし
雷おこしの販売で知られる「常盤堂」。雷門の隣にある。

雷おこし(かみなりおこし、雷粔籹[1])は、和菓子の一つ。を蒸してにしたものを焙煎し、水飴砂糖ピーナッツなどを混ぜて練り固めたもの[2][3][4]

雷おこしの名は雷門を由来としており[4]、「家を起こす」「名を起こす」をかけた縁起物として、および「よけのおまじない」などの謳い文句で売られた[2][4]。また、乾燥させた米を「おこし米」と呼んだことから由来しているとも言われている[3]江戸時代後期の1795年寛政7年)、焼失した雷門の再建を機に露天商が縁起物として売り始めたのが発祥[2]という説もあったが、『浅草寺』(1942年)に「古くは木下おこしなるもの々ありて流行せり」、『仮名世説』(1825年)にも『国町の沙汰』(1674年)・『久夢日記』(1806年)からの引用として「浅草木下おこし米、木下おこし米は、勢州山田の者、来りてこしらへるなり、即、木下のものなる故名付」とあり、その発祥は17世紀後半の延宝年間(1673年-1681年)にまで遡る[5]。東京名物の土産物として知られる[2][3][4]。サクサクとした食感が特徴[2][3]

脚注

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  1. ^ 雷粔籹” (日本語). コトバンク大辞林/デジタル大辞泉. 朝日新聞社/三省堂/小学館. 2014年11月28日閲覧。
  2. ^ a b c d e “雷おこし、東京・浅草―心地よい歯ごたえと風味(名品探訪)” (日本語). 日本経済新聞(朝刊) (日本経済新聞社): p. 24. (2009年5月11日)  - 日経テレコンにて2012年3月13日閲覧。
  3. ^ a b c d “雷おこし(台東区)好まれる食感とともに変わる伝統【東京名産ものがたり】” (日本語). 産経新聞(東京朝刊、第2東京) (産業経済新聞社): p. 25. (1997年9月17日)  - G-Searchにて2014年11月26日閲覧。
  4. ^ a b c d 中村守孝 (2003年6月25日). “味な老舗 第36回 雷おこしの常盤堂雷おこし本舗 あぐらをかいていてはいけない。時代に合わせなくては。” (日本語). 東京新聞(朝刊、首都版) (中日新聞東京本社): p. 24  - G-Searchにて2014年11月26日閲覧。
  5. ^ 藪本治子「伊勢参宮土産「木下おこし米」」(『三重の古文化 第100号』(三重郷土会編集部編 2015年3月刊)135-139頁)。なお『国町の沙汰』は現在(2018年2月)、国文学研究資料館の館蔵和古書画像のためのテストサイトで閲覧でき、上記記述も確認できる。

関連項目

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