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青島市長

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青島市長(チンタオしちょう)は、中国青島市の市長である。

清朝総兵衙門

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1891年6月、直隷総督李鴻章山東巡撫中国語版張曜膠澳を乗艦視察後、6月13日、光緒帝に膠澳への防衛線の構築を奏請した[1][2][3]。6月14日、光緒帝は勅命を発し、防衛線の構築を批准した[注 1][1][2][3]。1892年8月、登州鎮総兵章高元中国語版淮軍四個営の兵馬を率いて登州府より膠澳に移駐し、青島口に総兵衙門中国語版を設立、青島地区の軍政事務を管轄した[2][3][5]

氏名 肖像 出生地 任期 階級および兼職 備考および出典
1 章高元中国語版 安徽省合肥 1892.8-1897.11.14 正二品登州鎮総兵 1894年7月日清戦争勃発後、奉天省蓋州県派兵を命じられ参戦、1895年冬に帰還。[2][3][6][7]

駐膠澳ドイツ軍司令

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1897年11月7日、上海にいたドイツ帝国海軍東洋艦隊司令官オットー・フォン・ディーデリクス英語版少将は曹州教案を口実とする膠州湾占領作戦開始の命令を受け、11月14日、ドイツ海兵隊は長期航海途中の上陸と陸上訓練とを口実に膠州湾に上陸、戦闘なしで膠澳の総兵衙門にいた清国兵たち1,000人以上に退去を命じ、湾岸全域を占領した[1][5]。1898年2月11日、防護巡洋艦プリンツェス・ヴィルヘルム英語版艦長オスカー・トルッペル中国語版中佐は臨時に駐膠澳ドイツ軍司令に任命された[8][9]。1898年3月6日、ドイツ政府と清政府は《膠澳租借条約中国語版》を締結、青島地区は膠州湾租借地となる[1][5]。ドイツ海軍は租借地最高行政機構として膠澳総督府を設立し、総督は租借地の軍政に大きな権限を持った[1]。同年4月15日、初代総督クルト・ローゼンダール中国語版が着任[5][8]

氏名 肖像 出生地 任期 階級および兼職 備考および出典
1 オットー・フォン・ディーデリクス英語版 プロイセン王国ミンデン 1897.11.14-1898.1 海軍少将、東洋艦隊司令官 [6][10]
2 オスカー・トルッペル中国語版 シュヴァルツブルク=ルードルシュタット侯国カッツヒュッテドイツ語版 1898.2.11-1898.4.15 海軍中佐、プリンツェス・ヴィルヘルム英語版艦長 臨時に駐膠澳ドイツ軍司令。[6][8][9][11]

ドイツ膠澳総督府 (Gouvernement Kiautschou)

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職務 氏名 任期
総督 クルト・ローゼンダール 1898年4月 - 1899年2月
オットー・フェルディナント・パウル・イェシュケ 1899年2月 - 1901年1月
代理総督 マックス・ロールマン 1901年1月 - 1901年6月
オスカー・トルッペル 1901年6月 - 1904年11月
代理総督 エルンスト・ファン・ゼメルン 1905年2月 - 1906年8月
オスカー・トルッペル 1906年8月 - 1909年4月
代理総督 アルフレート・マイヤー=ヴァルデック 1909年4月 - 1910年4月
オスカー・トルッペル 1910年4月 - 1911年5月
代理総督 ウィルヘルム・ヘプフナー 1911年5月-11月
アルフレート・マイヤー=ヴァルデック 1911年11月 - 1914年11月

日本青島守備軍司令部

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職務 氏名 任期
司令官 神尾光臣 1914年11月 - 1915年6月
大谷喜久蔵 1915年6月 - 1917年8月
本郷房太郎 1917年8月 - 1918年10月
大島健一 1918年10月 - 1919年8月
由比光衛 1919年8月 - 1922年12月


中華民国膠澳商埠督弁公署

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職務 氏名 任期
督弁 熊炳琦 1922年12月 - 1924年4月
高恩洪 1924年4月 - 1924年11月
王翰章 (代理) 1924年11月
温樹徳 1924年11月 - 1925年4月
朱慶瀾 1925年5月

中華民国膠澳商埠局

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職務 氏名 任期
総弁 趙琪 1925年7月 - 1929年4月

中華民国青島接収専員公署

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職務 氏名 任期
接収専員 陳中孚 1929年4月 - 1929年7月

中華民国青島特別市政府

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注:1930年9月,南京国民政府通令全国取消各特別市“特別”二字,但原隷属関系不変。

職務 氏名 任期
接収専員公署専員 陳中孚 1929年4月 - 1929年7月
特別市代理市長 呉思豫 1929年7月 - 1929年11月
特別市市長 馬福祥 1929年11月 - 1930年3月
特別市市長 葛敬恩 1930年3月 - 1930年9月
市長 胡若愚 1930年9月 - 1931年12月
市長 沈鴻烈 1931年12月 - 1937年12月
代理市長 丁徳先 1938年1月 - 1939年1月

青島治安維持会

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職務 氏名 任期
会長 趙琪 1938年1月 - 1939年1月

青島特別市公署(政府)

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職務 氏名 任期
市長 趙琪 1939年1月 - 1943年3月
姚作賓 1943年3月 - 1945年9月

中華民国青島市政府

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職務 氏名 任期
市長 李先良 1945年9月 - 1948年8月
龔学遂 1948年8月 - 1949年3月
秦徳純 1949年3月 - 1949年5月(兼職)
孫継丁 1949年3月 - 1949年6月(代理)

中華人民共和国青島市人民政府

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職務 氏名 任期
市長 馬保三 1949年6月2日 - 1950年3月21日
向明 1950年3月21日 - 1950年9月
頼可可 1950年9月 - 1953年6月
王少庸 1953年6月 - 1956年4月

中華人民共和国青島市人民委員会

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職務 氏名 任期
市長 李慕 1956年4月 - 1963年10月
張敬燾 1963年10月 - 1966年04月
李元栄 1966年4月 - 1967年1月22日

中華人民共和国青島市革命委員会

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職務 氏名 任期
主任 楊保華 1967年2月 - 1971年4月
易耀彩 1971年4月 - 1972年7月
馬忠全 1972年7月 - 1973年10月
劉衆前 1973年10月 - 1980年1月
代理主任 李秉政 1980年1月12日 - 1980年7月

中華人民共和国青島市人民政府

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職務 氏名 任期
市長 李秉政 1980年7月 - 1983年4月
臧坤 1983年4月 - 1986年6月
郭松年 1986年6月 - 1989年9月
兪正声 1989年9月 - 1990年3月(代理)
1990年3月 - 1994年11月
秦家浩 1994年11月 - 1995年3月(代理)
1995年3月 - 1998年2月
王家瑞 1998年2月 - 2000年10月
杜世成 2000年10月 - 2001年2月(代理)
2001年2月 - 2003年1月
夏耕 2003年1月 - 2003年2月(代理)
2003年2月 - 2012年1月
張新起 2012年1月 - 2012年2月 (代理)
2012年2月 - 2017年2月
孟凡利 2017年3月 - 2017年4月(代理)
2017年4月 - 2020年11月
趙豪志 2020年12月 - 2021年1月(代理)
2021年1月 -

脚注

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注釈

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  1. ^ 1990年7月20日,青岛市第十届人民代表大会常务委员会审议批准了青岛市人民政府《关于确定青岛市建置时间和举行建置100周年纪念活动的报告》,由此确定1891年6月14日为青岛市官方认定的青岛建置时间[4]

出典

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  1. ^ a b c d e 青岛市史志办公室, ed (2002). “第四篇 施政纪要,第一章 青岛市旧政权施政纪要”. 《青岛市志·政权志》. 北京: 五洲传播出版社. ISBN 7-5085-0023-7. http://qdsq.qingdao.gov.cn/n15752132/n20546827/n20629651/n20630165/191213111352130105.html 
  2. ^ a b c d 王栋 (2017). 《青岛影像 1898-1928:明信片中的城市记忆》. 青岛: 中国海洋大学出版社. ISBN 978-7-5670-1113-7 
  3. ^ a b c d 袁宾久 (2019). 《青岛老建筑之旅》. 青岛: 中国海洋大学出版社. ISBN 978-7-5670-2126-6 
  4. ^ 青岛年鉴编辑部, ed (1993). “纪念青岛市建置一百周年决定”. 《青岛年鉴 1992》. 北京: 中国大百科全书出版社. ISBN 7-5000-5226-X. http://qdsq.qingdao.gov.cn/n15752132/n20546841/n20647676/n32565672/181202111109870143.html 
  5. ^ a b c d 青岛市史志办公室, ed (2002). “第二篇 行政,第一章 行政机构”. 《青岛市志·政权志》. 北京: 五洲传播出版社. ISBN 7-5085-0023-7. http://qdsq.qingdao.gov.cn/n15752132/n20546827/n20629651/n20629664/191213105901614304.html 
  6. ^ a b c 青岛市史志办公室, ed (2002). “第二篇 行政,第二章 行政官员”. 《青岛市志·政权志》. 北京: 五洲传播出版社. ISBN 7-5085-0023-7. http://qdsq.qingdao.gov.cn/n15752132/n20546827/n20629651/n20629664/191213105947396474.html 
  7. ^ 青岛市史志办公室, ed (2002). “第一篇 传记,章高元”. 《青岛市志·人物志》. 北京: 五洲传播出版社. ISBN 7-5085-0124-1. http://qdsq.qingdao.gov.cn/n15752132/n20546827/n26338235/n26349024/151215041505307650.html 
  8. ^ a b c 马维立 金山訳 (2010). 《单威廉与青岛土地法》. 青岛: 青岛出版社. ISBN 978-7-5436-5978-0 
  9. ^ a b Kim, Chun-shik (2004). Deutscher Kulturimperialismus in China: Deutsches Kolonialschulwesen in Kiautschou (China) 1898-1914. Franz Steiner Verlag. ISBN 9783515085700 
  10. ^ Gottschall, Terrel D. (2003). By Order of the Kaiser. Otto von Diederichs and the Rise of the Imperial German Navy, 1865-1902. Annapolis: Naval Institute Press. ISBN 1-55750-309-5 
  11. ^ Wilhelm Matzat (2009年5月11日). “Truppel, Oskar (1854 – 1931), Gouverneur”. 2019年4月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年4月23日閲覧。

参考文献

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  • 《青島市志•行政》
  • 《建国后青島市政権組織機搆沿革及領導人更迭》中共青島市委党史研究室