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非翻訳領域

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

非翻訳領域(ひほんやくりょういき、untranslated region: UTR)はmRNAコーディング領域の両側のタンパク質翻訳されない領域を指す。

成熟mRNA の構造

上流の非翻訳領域5' 非翻訳領域(5' UTR:Five prime untranslated region)と呼ばれ、その5' 端は成熟mRNA ではキャップ構造の付加が起こる。一方下流の非翻訳領域3' 非翻訳領域(3' UTR:Three prime untranslated region)と呼ばれ、その3' 端は成熟mRNA ではポリアデニル化によりpoly(A) 鎖の付加が起こる。これらキャップ構造やpoly(A) 鎖の付加はmRNA の安定性を高め、キャップ構造はリボゾームを呼び込む働きを持っている。

また非翻訳領域にはIRES(internal ribosome entry site)等の翻訳を促進する構造があり、翻訳を調節する機能を保持している。更にmiRNA の結合部位の多くは3' 非翻訳領域に存在する場合が多く、mRNA 分解の調節に役割を果たしている。

参考文献

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  • Mignone F, Gissi C, Liuni S, Pesole G (2002) "Untranslated regions of mRNAs." Genome Biol. 3(3):REVIEWS0004. [1]

関連項目

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