香川県立体育館
香川県立体育館 | |
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施設情報 | |
設計者 | SANAA |
施工 |
大林組・合田工務店・菅組三社特定JV(建築) 四電工・三和電業JV(電気) 三宅産業・織田設備JV(給排水) 三建設備工業・三喜工事・雉鳥工業JV(空調) |
建築主 | 香川県 |
構造形式 | 鉄骨造、鉄筋コンクリート造/杭基礎 |
建築面積 | 18,950 m2 |
延床面積 | 31,212.5 m2 |
階数 | 地上2階、地下1階 |
高さ | 27.7m |
所在地 |
〒760-0019 香川県高松市サンポート |
位置 | 北緯34度21分14秒 東経134度2分46秒 / 北緯34.35389度 東経134.04611度座標: 北緯34度21分14秒 東経134度2分46秒 / 北緯34.35389度 東経134.04611度 |
香川県立体育館(かがわけんりつたいいくかん)は、香川県高松市サンポートに建設中の屋内競技場。2024年度開業予定。
施設は東からメインアリーナ、サブアリーナ、武道施設兼多目的ルームの3つから成り、それぞれを高さを低く抑えた1枚の大きな屋根で繋いでいる。スポーツ大会から、アリーナツアー、見本市イベントまで幅広い利用を想定しており、特にメインアリーナ規模は中四国最大規模である。
沿革
[編集]2016年12月12日、老朽化した旧県立体育館に代わる施設として、サンポート高松への新築移転が決定。予定地はサンポート高松で遊休地となっていたA1・A2・B1街区(西より)で、それぞれそこにあった暫定施設のスポーツレクリエーション広場・大型テント広場・アート広場は解体・整地の上、その間の区画道路(市道港頭中央2号線(歩行者専用道路)の全線、市道港頭東1号線の一部、いずれも都市計画道路)も撤去することにより一体の敷地として整備。着手時の土地所有者はA1街区が高松市土地開発公社、区画道路が高松市道、その他が香川県であるが、県有施設の新築工事でありながら、高松市がそれら土地の無償提供および周囲の基盤整備を協力することにより、円滑な開発が進むとしている[1]。
2018年2月6日、香川県は基本・実施設計業務について公募型プロポーザル方式により業務の受託者を選定すると公示し、2018年11月14日に次点の日建設計に競り勝つ形でSANAAを最優秀者に選定[2]。施工会社については、一般競争入札により2021年12月17日に建築工事が決定し、大林組四国支店、合田工務店、菅組の3社による特定建設工事共同企業体で、落札価格は約125億2800万円[3]。2022年1月18日には設備工事が決定し、空調が19億9484万円で三建設備工業・三喜工事・雉鳥工業JV、電気が18億5387万円で四電工・三和電業JV、給排水衛生が7億9486万円で三宅産業・織田設備JVに決まった。工期はいずれも2024年11月29日である[4]。
施設
[編集]- メインアリーナ:5024席
- サブアリーナ:1002席
- 武道施設兼多目的ルーム:327席
- 東駐車場:68台
- 西駐車場:32台
- 自転車・自動二輪車駐輪場:565台
旧香川県立体育館
[編集]旧香川県立体育館 | |
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施設情報 | |
収容人数 | 1300席 |
設計者 |
丹下健三+都市・建築設計研究所(建築) 集団製作建築事務所(建築) 岡本剛構造設計事務所(構造) 建築設備設計研究所(設備) |
施工 |
清水建設(建築) 近畿電気工事(電気) 斉久工業(機械) |
構造形式 |
鉄筋コンクリート造 高張力によるサスペンション構造 |
敷地面積 | 6,640 m2 |
建築面積 | 1,512 m2 |
延床面積 | 4,707 m2 |
階数 | 地上3階一部半地下 |
高さ | 19.89m |
着工 | 1962年10月 |
竣工 | 1964年8月10日 |
総工費 | 2億1550万円 |
所在地 | 香川県高松市福岡町二丁目18番26号 |
位置 | 北緯34度20分42.6秒 東経134度3分49.4秒 / 北緯34.345167度 東経134.063722度 |
旧香川県立体育館は、2014年まで高松市福岡町二丁目で供用していた屋内競技場。その斬新な形状から「船の体育館」として広く認知されていたが、老朽化により閉鎖されている[5]。閉鎖時点で指定管理者として四電工とシンコースポーツグループが管理・運営していた。
歴史
[編集]旧県立体育館は丹下健三が設計し、1964年(昭和39年)8月10日に竣工した。丹下の設計による国立代々木競技場の原型作とされている[6]。競技場はスタンド席1300席を収容。主に香川県民のスポーツ団体、大会などに利用され、トレーニングルームは3種類ある上に、使用料金が安価に設定されていた。家具は剣持勇デザイン研究所。1966年にBCS賞を受賞している。
2002年10月10日には全日本プロレスの興行が行われた[7]。
2012年7月、耐震改修のための調査を行っていた際、競技場の天井が落下する恐れがあることが判明したため同年7月11日より競技場は使用中止となった。1階のトレーニングルームは従来通り利用が継続された[8]。しかしその後、3度行われた耐震改修工事の入札がいずれも入札不調となったため、耐震改修は見送られることが決定した。これに伴い、当館は2014年9月末をもって閉館し[9]、倉庫として利用された。
当初、香川県教育委員会は、体育館の今後について、新しい県立体育館が開館する予定の2024年以降に民間へ売却することを含めて検討していた[10]。
閉館発表後に建築士などの有志による「香川県立体育館保存の会」が発足した[11]。
2017年10月16日、アメリカのワールド・モニュメント財団から2018年版の危機遺産リスト(2018 World Monuments Watch)に登録された[12][13]。
2021年4月、香川県教育委員会は対話と通じて、民間業者の委託や提案を把握する「サウンディング型市場調査」を行うことにした[14]。
しかし、防災面で放置できないとして、香川県教育委員会は解体を決定し、2023年度当初予算案に解体準備事業費として4686万1千円が計上された[6]。2023年3月、「一般社団法人 船の体育館再生の会」は香川県に対し、建物を保存するよう求める署名5557筆を提出した[15]。これに対し、香川県は解体の方針を変更することはないと表明した[16]。
香川県教育委員会の教育長は2024年6月の香川県議会で議員の質問に対し、解体費用は約10億円で作業期間は20か月を見込み、作業と並行して3D測量や動画によって記録を残すと答弁した[17]。
施設
[編集]- 第1トレーニングルーム
- 第2トレーニングルーム
- 第3トレーニングルーム
- アリーナ
アクセス
[編集]近隣施設
[編集]脚注
[編集]- ^ 香川県立体育館の建設地、サンポート高松に決定日本経済新聞2016年12月13日
- ^ “新香川県立体育館基本・実施設計業務 公募型プロポーザル 二次審査結果について”. 香川県 (2018年6月20日). 2022年4月9日閲覧。
- ^ “香川県立体育館の建設工事 大林組四国支店などが125億円で落札”. 朝日新聞社 (2021年12月19日). 2022年4月9日閲覧。
- ^ “空調は三建設備JVに決定/電気が四電工JVに決まる/香川県の新香川県立体育館”. 日刊建設通信新聞社 (2022年1月18日). 2022年4月9日閲覧。
- ^ “丹下建築「船の体育館」 保存か解体か”. 産経新聞社 (2021年9月15日). 2022年4月9日閲覧。
- ^ a b “丹下健三氏設計「船の体育館」解体へ 高松”. 愛媛新聞 (2023年2月10日). 2023年2月11日閲覧。
- ^ Schedule(2002年) Official homepage of Jim Steel & Johnny Smith
- ^ 県立体育館、競技場の使用中止/天井落下の恐れ四国新聞2012年7月12日
- ^ 耐震改修の見送り決定/県立体育館、9月で閉館四国新聞2014年7月2日
- ^ 新・香川県立体育館、コロナで開館24年度に延期へ朝日新聞2020年10月27日
- ^ 丹下建築の体育館は香川の誇り 閉館惜しみ保存よびかけ - 産経ニュース2014年10月2日
- ^ Kagawa Prefectural Gymnasium2018 World Monuments Watch(World Monuments Fund)
- ^ 改修断念、香川の体育館「危機遺産」に-丹下健三氏設計、船のようなデザイン…米NYの財団が選出 産経新聞 2017年10月17日
- ^ 瀬戸内海放送(2021年4月22日)
- ^ “船の体育館の解体「撤回」を 地元の建築士らが署名を提出 香川”. 瀬戸内海放送. (2023年3月1日) 2024年8月18日閲覧。
- ^ 河西範幸敗軍の将、兵を語る 丹下建築の旧香川県立体育館、再生の声届かず - 日経ビジネス2023年5月12日(2024年8月18日閲覧。執筆者は「船の体育館再生の会」代表)
- ^ “丹下健三氏の「船の体育館」、解体10億円見込み 香川県教委が試算”. 朝日新聞. (2024年6月26日) 2024年8月18日閲覧。
外部リンク
[編集]- 香川県立体育館 保存の会
- 香川県立体育館保存の会 (@kentai_hozon) - X(旧Twitter)