コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

骨の音

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

骨の音』(ほねのおと)は、岩明均の短編漫画作品、および初期短編集のタイトルである。本項では主に短編集の説明を行う。

1990年、講談社モーニングKCより刊行。2003年、KCDXから新装版が発売された。

収録作品

[編集]
  • ゴミの海 (モーニング オープン増刊 1985年7月11日号)
    デビュー作。第12回ちばてつや賞 一般部門 入選。
  • 未完 (モーニング オープン増刊 1986年1月30日号)
    第13回ちばてつや賞 一般部門 入選。
  • 夢が殺す (モーニング増刊 OPEN [A] 1988年9月20日号)
  • 指輪の日 (モーニング増刊 OPEN [D] 1989年4月11日号)
  • 和田山 (モーニング増刊 OPEN [E] 1989年)
  • 骨の音 (モーニング増刊 OPEN [C] 1989年)
  • アシスタントで覚えた事 (1990年 特別描きおろし)4頁 傑作集にのみ収録

『ゴミの海』あらすじ

[編集]

東京のエリートサラリーマン田村は、向かいのビルの屋上の飛び降り自殺らしき人影を見て驚く。それはかつて田村に鮮烈な印象を残した少女エリだった。

現場に向かった田村の事をエリは覚えていなかった。都会をうす汚れた海と呼び、故郷へ帰ると言うエリを残して田村は去る。

受験に苦しんだ6年前、旅行先の自殺の名所で田村は断崖から飛び降りかけた。そこに現れたエリは「ゴミなんか投げすてないで下さいね」と言うと、全裸になり助走をつけて海へ飛び込んだ。正気に戻った田村は、旅館でエリの噂を聞く。エリは自殺者を何度も見たせいか頭がおかしくなったらしい。東京へ帰る田村にエリは、東京へ行きたいがここを離れられない、海から呼ぶ声が聞こえる、と言う。田村を見送るエリはひそかに「助けて」と呟いていた。

現場のビルを離れた田村は、助けを求めるエリの声を聞いたような気がした。エリは田村を思い出すが、海が呼ぶ声を聞き、屋上から飛び降りる。身を挺してエリを救った田村は、周囲の騒ぎをよそにエリをお茶に誘いながら「呼ぶ声が聞こえた」と告げた。

コミックス

[編集]