高輝度蓄光式避難誘導板
高輝度蓄光式避難誘導板(こうきどちくこうしきひなんゆうどうばん)とは、主に消防法令上の誘導標識の一種。
概要
[編集]2006年(平成18年)3月29日の総務省消防庁告示第5号により規定された「高輝度蓄光式誘導標識」を指す場合が多い。高輝度蓄光式誘導標識はJISZ8716[1]の常用光源蛍光ランプD65により照度200Lxの外光を20分間照射し、その後20分経過した後における表示面が100mcd/m2以上の平均輝度を有する誘導標識をいう。従来からあった蓄光式誘導標識の性能に比べ明らかに輝度(明るさ)が高い。
昨今の省エネルギーやCO2削減の社会的要求の中、2006年度「省エネ大賞」省エネルギーセンター会長賞を受賞する製品もあり、社会的な認知度は向上しているものの、これらの製品は消防法令に基き設置しなくてはならないため、普及促進には時間を要すると思われる。
認定制度
[編集]「高輝度蓄光式誘導標識」は、一般財団法人日本消防設備安全センターが認定機関に指定され、認定制度となっている。認定にはS級、A級、B級、C級の4種があり、更に環境照度200Lx対応、100Lx対応、50Lx対応の3種類に大別されている。
現在、標識メーカー各社が販売している「高輝度蓄光式誘導標識」のうち、数社しか認定を取得していない。また、類似した製品に東京消防庁が登録制度を取っている「明示物」があるが、これらは全く違う基準が定められており、取り扱いには十分注意を要する。メーカーの中には、認定基準適合品や東京消防庁認定品と称するものまであり、いずれも不正競争防止法による不当表示や誇大広告に該当する。これら製品に設置に付いては、一般消費者には判断できないものもあり、消防法令に知識のある建築設備関係者や消防設備安全センター等に問い合わせる必要がある。
脚注
[編集]関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 株式会社ドペル : 高輝度蓄光式誘導標識や防滑床材のメーカー。唯一JIS Z 9096、9097、9098に適合。NETIS登録済。国内、世界で特許出願。高輝度蓄光式誘導標識に関してはこちらから。
- エルティーアイ株式会社:高輝度蓄光式誘導標識や蓄光テープなど蓄光製品の専業メーカー。
- 大塚オーミ陶業株式会社:高輝度蓄光式誘導標識やセラミックアートのメーカー。東京メトロ全地下駅に採用。
- 三和産工株式会社:災害種別避難誘導標識システムの設計、看板標識の企画・販売会社。
- シンロイヒ株式会社:高輝度蓄光式誘導標識や蓄光塗料・インク、蓄光テープの製造、販売等。
- アイテック株式会社:高輝度蓄光式誘導標識の販売会社。
- ヤマゼンクリエイト株式会社:蓄光テープ、高輝度蓄光式誘導標識の販売等。
- 株式会社 守甲:高輝度蓄光式誘導標識の製造、販売等。
- 一般財団法人日本消防設備安全センター:高輝度蓄光式誘導標識の認定を行う機関。