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鮎魚醤

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

鮎魚醤(あゆぎょしょう)は、アユを原料とする魚醤大分県等で製造されている。

概要

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アユを原料とし、4か月かけて発酵および熟成させる[1]。魚醤としては臭みが少なく、和食フランス料理イタリア料理など様々な料理の隠し味などに用いやすい[2]パリアストランス英語版など、日本国外の外食店でも使用されている[3]。鮎魚醤を希釈したり、醤油とブレンドした商品も作られている[1]

歴史

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大分県日田市は、三隈川玖珠川などの河川で古くからアユの漁や養殖が盛んだった[1]。一方、体長が規格外だったり傷がついたりして販売できないアユは廃棄されており、2000年頃から養殖業者と醤油醸造業のまるはらが有効に利用する方法を検討していた[1]。まるはらの技術を活かしてアユを魚醤にする事を考え、タンパク質分解酵素の研究を行っていた大分県産業科学技術センターと共同で開発を進めた[1]

魚醤特有の臭みを低減するため4年間かけて試行錯誤を繰り返し、世界的にも例の少ない淡水魚の魚醤を完成させた[1]2003年には大分県とまるはらが共同で特許を取得し、2004年に発売された[3][4]2009年にはまるはらが工場を新設して年間20トンの生産を行うようになり、地元の規格外のアユだけでは原料魚が不足するほどになったという[1]

脚注

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  1. ^ a b c d e f g aff2010年10月号 チャレンジャーズ 合名会社まるはら 規格外の鮎を使った魚醤を開発”. 農林水産省. 2015年10月17日閲覧。
  2. ^ 張又心 & 土井一生 2013, p. 55
  3. ^ a b 張又心 & 土井一生 2013, p. 56
  4. ^ 特開2003-199523 魚醤油及びその製造方法”. 特許庁. 2015年10月17日閲覧。JP 199523 

参考文献

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  • 張又心、土井一生「九州食品産業における中小企業の海外展開」『産業経営研究所報』第45巻、九州産業大学、2013年、47-62頁、NAID 40019719668