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鳥居清満

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
二代目坂東彦三郎のしだの小太郎。宝暦9年(1759年)秋市村座の『敵討最上稲荷』より。初代清満画。

初代 鳥居清満(しょだい とりい きよみつ、 享保20年〈1735年〉 - 天明5年4月3日1785年5月11日〉)は、江戸時代中期の浮世絵師。鳥居派三代目当主。

来歴

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二代目鳥居清倍の門人で、次男といわれる。俗称は米三、亀治または亀次郎。作画期は延享から明和のころにかけてで役者絵美人画を、また青本黄表紙など草双紙挿絵番付絵、芝居看板絵、肉筆画、あぶな絵を描く。鳥居派の伝統的な画法を遵守した。紅摺絵に秀作があるが、四色以上の色を用いた多色の一枚絵も残している。享年51。法名は広善院要道日達信士。

鳥居家歴代中で鳥居清広鳥居清長鳥居清経鳥居清秀鳥居清久鳥居清近など最も多くの門人も育てており、鳥居家の隆盛を作った。「清満」の名は三代続いた。

作品

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「軽業師だるま男」 初代清満画。
  • 振袖蝉丸 対面之琵琶青本 ※延享4年(1747年)刊行
  • 枕相撲」 大判紅摺絵 江戸東京博物館所蔵 ※ベルリン国立アジア美術館にも所蔵。江戸東京博物館所蔵品には丸屋小兵衛の版元印あり。ベルリン国立アジア美術館品には版元印なし
  • 「初代中村富十郎の白砂」 大細判紅摺絵 キヨッソーネ東洋美術館所蔵
  • 「榊山三五郎の芦屋の月若丸友春」 大細判紅摺絵 キヨッソーネ東洋美術館所蔵
  • 「悪七兵衛景清」 細判紅摺絵 平木浮世絵財団所蔵 ※宝暦後期
  • 「千歳と三番叟」 大判紅摺絵 ドレスデン国立版画館所蔵 ※宝暦後期
  • 「おまち・瀬川菊之丞」 細判紅摺絵 大英博物館所蔵 ※延享2年、江見屋吉右衛門
  • 「せいらいの清兵衛・松本幸四郎」 細判紅摺絵 ボストン美術館所蔵 ※宝暦3年、江見屋吉右衛門版
  • 「那須右衛門・松本幸四郎」 細判紅摺絵 ボストン美術館所蔵 ※宝暦4年、鱗形屋孫兵衛
  • 「助六・市村亀蔵」 細判紅摺絵 大英博物館所蔵 ※宝暦5年、奥村屋版
  • 「不破の伴左衛門・市村亀蔵」 細判紅摺絵 東京国立博物館所蔵 ※宝暦7年、丸屋小兵衛
  • 「山下金作 大谷広次」 細判紅摺絵 東京国立博物館所蔵 ※宝暦7年、丸屋小兵衛版

初代以降の清満

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二代目

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天明7年(1787年) - 明治元年11月21日1869年1月3日

初代鳥居清満の孫。江戸の人。鳥居清長の門弟。通称は庄之助、亀次。別号に青竜軒。初名は初代鳥居清峰。初代没後文化12年には二代目を相続。草双紙の挿絵、美人画を多く残す。清満時代は歌舞伎の看板絵、番付絵が多く現存する。鳥居派五代目当主。

三代目

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天保3年12月14日1833年2月3日) - 明治25年(1892年8月19日

二代目の長男。江戸の人。通称は亀治、栄蔵。初名を鳥居清芳。父に習い、明治元年に三代目を相続し鳥居家六代目家元となる。歌舞伎の看板絵、番付絵を描いた。

参考文献

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  • 藤懸静也 『増訂浮世絵』 雄山閣 1946年 ※国立国会図書館デジタルコレクションに本文あり。101 - 102頁、86 - 87コマ目。
  • 吉田漱 『浮世絵の見方事典』 北辰堂、1987年
  • 神戸新聞社他編 『キヨッソーネ東洋美術館所蔵浮世絵展』 神戸新聞社、2001年
  • 小林忠監修 『浮世絵師列伝』 <別冊太陽> 平凡社、2006年1月 ISBN 978-4-5829-4493-8
  • 「大浮世絵展」企画委員会編 『大浮世絵展』 読売新聞社、2014年

関連項目

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