鳶口
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鳶口(とびぐち)は、トビの嘴(くちばし)のような形状の鉄製の穂先を長い柄の先に取り付けた道具[1]。長さ1.5〜2mほどの木製の棒の先に、名前の由来となったトビの嘴のような金属製の金具が取り付けられている。
用途
[編集]丸太や原木など木材の移動・運搬・積み上げや[1]、木造の建築物の解体や移動(曳家)に使用される。江戸時代には、鳶職を中心に組織された町火消の消防作業に用いられ、鳶口で出火した周りの建物を引き倒すように破壊して火事の延焼を防いだ[2][3](破壊消火)。現代の消防操法の大会や鳶職の梯子乗りでも道具として鳶口が使用される[4][5]。
木遣り
[編集]鳶口を使って木材や丸太・原木などを動かすことを「木を遣り廻す」、または「木遣り」という[6][7]。祭りの山車などの移動操作をすることを「遣り回し」という地域もある[8]。
鳶口で木を遣り回す時に唄われた歌も木遣と呼ばれ、現在に受け継がれている[9][10]。
脚注
[編集]- ^ a b トビ口 関ケ原町歴史民俗資料館
- ^ “トビ口|中濃消防組合”. www.chunou-119.jp. 2021年1月20日閲覧。
- ^ “京都市消防局:なつかしの消防道具”. www.city.kyoto.lg.jp. 2021年1月20日閲覧。
- ^ “頂上で「やー」本番へビシッ 消防団はしご登り 富山:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 2021年1月20日閲覧。
- ^ “沼津鳶職組合が新春恒例「はしご乗り」行事 市内14カ所で伝統の技披露”. 沼津経済新聞. 2021年1月20日閲覧。
- ^ “木遣り”. www.kabuki-za.co.jp. 2021年1月20日閲覧。
- ^ “デジタル大辞泉「木遣り」”. コトバンク. 2021年1月20日閲覧。
- ^ “城下町彷徨 泉州 岸和田:JR西日本”. www.westjr.co.jp. 2021年1月20日閲覧。
- ^ “粋でいなせな木遣りで”火消し”を伝える-日本火消し保存会-火消しとは”. www.nihonhikeshihozonkai.org. 2021年1月20日閲覧。
- ^ 江東区. “木場の木遣”. 江東区. 2021年1月20日閲覧。