鵜高重三
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鵜高 重三(うだか じゅうぞう、1930年8月17日 - 2015年4月11日)は、日本の農芸化学者、農学博士。名古屋大学教授を務めた。
来歴・人物
[編集]東京都出身[1]。1953年に東京大学農学部農芸化学科を卒業し、同年に協和醗酵工業に入社し、研究員として勤務[1]。1956年にグルタミン酸生産菌 Corynebacterium glutamicumを発見し[2][3]、発酵(アミノ酸発酵)によるグルタミン酸の工業的生産を可能にした。この発見・発明は、微生物を使ったアミノ酸、核酸、二次代謝物などの大量生産への道を拓くことになった[4]。1963年に理化学研究所に移り、1971年4月に名古屋大学農学部教授に就任[1]、微生物(ブレビバチルス属細菌)によるタンパク質の分泌生産法の開発と、それに係る代謝制御機構、遺伝子発現調節の解析などで大きな業績を残した[4]。1994年3月に名古屋大学を定年退官し、同大名誉教授。同年4月に東京農業大学教授に就任し研究・教育活動を続けた[1]。
受賞歴等
[編集]脚注
[編集]- ^ a b c d 興信データ株式會社 2009, う13頁.
- ^ Kinoshita, Shukuo; Udaka, Shigezo; Shimono, Masakazu (1957), “Studies on the amino acid fermentation. Part 1. Production of L-glutamic acid by various microorganisms”, Journal of General and Applied Microbiology 3 (3): 193-205, doi:10.2323/jgam.3.193, PMID 15965888
- ^ Udaka, Shigezo (1960), “Screening method for microorganisms accumulating metabolites and its use in the isolation of Micrococcus glutamicus”, Journal of Bacteriology 79 (5): 754-755, doi:10.1128/jb.79.5.754-755.1960, PMID 13840150
- ^ a b 塚越規弘 (2015), “鵜高重三先生を悼む”, 化学と生物 53 (8): 4559-561, doi:10.1271/kagakutoseibutsu.53.559
- ^ 鵜高重三氏が死去 名古屋大名誉教授2015年4月13日, 日本経済新聞
- ^ “日本学士院賞(第56回、1966年5月25日)「醱酵によるアミノ酸類の生成に関する研究」”. 日本学士院. 2022年5月8日閲覧。
参考文献
[編集]- 興信データ株式會社『人事興信録 第45版 上』興信データ、2009年。