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黒船亭

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
黒船亭 店舗入り口
黒船亭が4階に入るキクヤビル
キクヤビル遠景(2014年) 左は「ABAB上野」

洋食 黒船亭(ようしょく くろふねてい[1])は、東京都台東区上野駅周辺の洋食[2]。明治期創業[2]

概要

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ご飯をおいしく食べる洋食」をコンセプトとした飲食店[1]。料理のほどんとをハーフサイズで注文できる[3][4]

提供されるハヤシライスビーフシチューに使用されるドミグラスソースは一週間以上かけて作られる[1][4][5]

食べログ 洋食 百名店 2020」に選出されている[4]

歴史

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須賀惣吉(初代)が明治35年(1905年)に上野公園にて料亭「鳥鍋」を創業する[1][6][7]。鳥鍋は池や滝もあり、入浴も可能だったこともあって繁盛した[1]

大正6年(1917年)になると、現在の黒船亭のある場所で「カフェ菊屋」を開業する[1][5][7]。カフェ菊屋は当時としては珍しい輸入酒やオードブルハヤシライスなどを提供していた[1]。昭和12年(1937年)には台東区池之端に本格的な中華料理店「雨月壮」を開業する[1]。雨月壮は皇族や政財界人に利用され、三島由紀夫の出版記念会が開催されたこともある[1]

これらの店は東京大空襲のために焼失することになった[1]。昭和44年(1969年)にキクヤビルが竣工し[7]、その4階にステーキハウスフランス料理の店「レストランキクヤ」を開業[1][7]。これが現在の「洋食 黒船亭」となる[1]。レストランキクヤもジョン・レノンオノ・ヨーコ夫妻が利用するなど、多くの著名人に愛される店となった[7]

黒船亭の屋号の使用は、昭和61年(1986年)からとなり[6]、三代目によるもの[3][7]

ギャラリー

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出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l 松平定知、「江戸楽」編集部編「洋食 黒船亭」『松平定知の江戸・東京老舗グルメ探訪“食の歴史”をひも解く名店の味めぐり』メイツ出版、2015年、60-61頁。ISBN 978-4780415537 
  2. ^ a b 上野で伝統の洋食を食す ハイレベルな人気店6選”. イザ! (2024年10月9日). 2024年10月21日閲覧。
  3. ^ a b 「洋食 黒船亭」『古地図で巡る百年越えの老舗東京』JTBパブリッシング、2013年、28頁。ISBN 978-4533089831 
  4. ^ a b c 「上野の洋食」人気ランキングTOP10! 2位の「厳選洋食さくらい」を上回る1位は?【2021年10月版】”. ねとらぼ (2021年10月24日). 2024年10月21日閲覧。
  5. ^ a b 25位 黒船亭”. 出没!アド街ック天国. テレビ東京 (2010年4月3日). 2024年10月21日閲覧。
  6. ^ a b 「百年の老舗」『おいしい洋食の店首都圏版』ぴあ、2015年、49頁。ISBN 978-4835624204 
  7. ^ a b c d e f 「100年の老舗名店」『東京食本』 Vol.2、ぴあ、2017年、12-13頁。ISBN 978-4835633602 

外部リンク

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