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17平均律

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

17平均律(17へいきんりつ、Arabic scale としても知られる)は、17-TET, 17-EDO, 17-ET, とも略称され、オクターブを17段の等間隔なステップ(等しい周波数比)に分割することにより得られる音律である。各ステップは周波数比 ( )、または 1200/17 ≈ 70.58823529 セントである。

13世紀に、中東の音楽家サフィー・アッ=ディーン・ウルマウィー英語版アラブ音楽やペルシア音楽を理論的に記述するため、17音で構成される音律を提案した。ウルマウィーの17音律は等分律ではなかったが、18世紀に四分音システムが登場するまでは重要な音律理論であった。

音程

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17平均律では、完全5度は約705.882セント(10段)で、純正な音程よりも広くなる。また、完全5度を等分した中立的な3度音程(5段)があり、長3度(6段)及び短3度(4段)の音程と区別される。ただし、5:4の周波数比を持つ純正な長3度については近似音程を与えない。

音程名 サイズ (段) サイズ (cent) 純正比 純正 (cent) 誤差
完全五度 10 705.882 3:2 701.955 -3.927
狭い七限界の三全音 8 564.706 7:5 582.512 17.806
狭い十三限界の三全音 8 564.706 18:13 563.382 -1.324
狭い十一限界の三全音 8 564.706 11:8 551.318 -13.388
完全四度 7 494.118 4:3 498.045 3.927
七限界の長三度 6 423.529 9:7 435.084 11.555
十一限界の長三度 6 423.529 14:11 417.508 -6.021
長三度,純正 5 352.941 5:4 386.314 33.373
十三限界の中立三度 5 352.941 16:13 359.472 6.531
十一限界の中立三度 5 352.941 11:9 347.408 -5.533
短三度,純正 4 282.353 6:5 315.641 33.288
十三限界の短三度 4 282.353 13:11 289.21 6.857
七限界の短三度 4 282.353 7:6 266.871 -15.482
七限界の全音 3 211.765 8:7 231.174 19.409
全音,大全音 3 211.765 9:8 203.91 -7.855
狭い十一限界の中立二度 2 141.176 12:11 150.637 9.461
十三限界の中立二度 2 141.176 13:12 138.573 -2.604
十三限界の二三分音
(tridecimal 2/3-tone)
2 141.176 14:13 128.298 -12.878
七限界の全音階的半音 2 141.176 15:14 119.443 -21.734
全音階的半音,純正 2 141.176 16:15 111.731 -29.445
七限界の半音階的半音 1 70.588 21:20 84.467 13.879
十一限界の半音階的半音 1 70.588 22:21 80.537 9.949
全音階的半音,純正 1 70.588 25:24 70.672 0.084
七限界の三分音 1 70.588 28:27 62.961 -7.627

他の調律との関係

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34平均律は17平均律を2等分したものと見ることができる。17平均律は純正な3度音程に関して近似音程を与えないが、34平均律を用いることでそれを改善できる。

脚注

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外部リンク

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