1892年全米選手権 (テニス)
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(1892年全米テニス選手権から転送)
1892年 全米選手権(1892ねんぜんべいせんしゅけん)に関する記事。
大会の流れ
[編集]- この年から混合ダブルスが正式競技に加わり、これで全米選手権の実施5部門(男子シングルス・男子ダブルス・女子シングルス・女子ダブルス・混合ダブルス)がすべて揃った。
- 1881年から1967年まで、全米選手権は各部門が個別の名称を持ち、大会会場も別々のテニスクラブで開かれた。これが他の3つのテニス4大大会と大きく異なる点である。
- 男子シングルス 名称:全米シングルス選手権(U.S. National Singles Championship)/会場:ロードアイランド州、ニューポート・カジノ (最初の会場、1914年まで)
- 男子ダブルス 名称:全米ダブルス選手権(U.S. National Doubles Championship)/会場:ロードアイランド州、ニューポート・カジノ (最初の会場に戻る。1890年-1892年の3年間)
- 女子シングルス 名称:全米女子シングルス選手権(U.S. Women's National Singles Championship)/会場:ペンシルベニア州、フィラデルフィア・クリケット・クラブ (女子部門競技はすべてこの会場、1887年-1920年まで)
- 女子ダブルス 名称:全米女子ダブルス選手権(U.S. Women's National Doubles Championship)/会場:フィラデルフィア・クリケット・クラブ (1889年-1920年まで)
- 混合ダブルス 名称:全米混合ダブルス選手権(U.S. Mixed Doubles Championship)/会場:フィラデルフィア・クリケット・クラブ (1892年-1920年まで)
- 男女シングルスでは、「チャレンジ・ラウンド」(Challenge Round, 挑戦者決定戦)と「オールカマーズ・ファイナル」(All-Comers Final)で優勝を決定した。男子シングルスでは第4回大会の1884年から実施されてきたが、女子シングルスは第2回競技の1888年から行われた。
- 大会前年度優勝者を除く選手は「チャレンジ・ラウンド」に出場し、前年度優勝者への挑戦権を争う。前年度優勝者は、無条件で「オールカマーズ・ファイナル」に出場できる。チャレンジ・ラウンドの勝者と前年度優勝者による「オールカマーズ・ファイナル」で、当年度の選手権優勝者を決定した。
- 競技ルールは、基本的にはウィンブルドン選手権に準拠して実施された。1セットの流れも、一方が2ゲーム勝ち越すまでセットを続行する方式に落ち着いた。当時の女子シングルスには、他に類例のない特色がいくつかあった。
- 初期の全米選手権のように、外国人出場者が少なかった時期は、地元アメリカ人選手の国籍表示を省略する。
大会前年度優勝者
[編集]- 男子シングルス:オリバー・キャンベル
- 男子ダブルス:オリバー・キャンベル&ボブ・ハンティントン
- 女子シングルス: マーベル・カーヒル
- 女子ダブルス: マーベル・カーヒル&エンマ・モーガン [カーヒル、パートナーを変更]
男子シングルス
[編集]チャレンジラウンド
[編集]準々決勝
- ロバート・レン vs. マントル・フィールディング 6-1, 4-6, 9-7, 6-0
- フレッド・ホビー vs. リチャード・スティーブンス 6-1, 6-4, 6-0
- エドワード・L・ホール vs. サミュエル・チェイス 1-6, 6-3, 4-6, 6-2, 6-3
- ウィリアム・ラーンド vs. バレンティン・ホール 6-4, 6-3, 7-5
準決勝
- フレッド・ホビー vs. ロバート・レン 6-4, 7-5, 6-3
- ウィリアム・ラーンド vs. エドワード・L・ホール 2-6, 6-0, 6-4, 1-6, 8-6
決勝
- フレッド・ホビー vs. ウィリアム・ラーンド 6-0, 6-2, 7-5
オールカマーズ決勝
[編集]- オリバー・キャンベル vs. フレッド・ホビー 7-5, 3-6, 6-3, 7-5 (キャンベルが本大会の優勝者になる)
女子シングルス
[編集]チャレンジラウンド
[編集]予選
- ハリエット・バトラー vs. エミー・ウィリアムズ 6-2, 6-1
- アナベラ・ウィスター vs. エセル・バンクソン 6-2, 5-7, 6-2
- オーガスタ・シュルツ vs. エルシー・ドナルソン 6-1, 3-6, 6-3
1回戦
- エリザベス・ムーア vs. エリザベス・スレビン 6-0, 6-0
- アナベラ・ウィスター vs. ハリエット・バトラー 6-4, 2-6, 8-6
- ヘレン・デイ・ハリス vs. ハッティー・ビューモント 6-2, 4-6, 6-2
- オーガスタ・シュルツ vs. ジョセフィン・ホワイト 6-1, 6-1
準決勝
- エリザベス・ムーア vs. アナベラ・ウィスター 不戦勝
- ヘレン・デイ・ハリス vs. オーガスタ・シュルツ 6-2, 8-6
決勝
- エリザベス・ムーア vs. ヘレン・デイ・ハリス 5-7, 6-1, 6-1
オールカマーズ決勝
[編集]決勝戦の結果
[編集]- 男子シングルス:オリバー・キャンベル vs. フレッド・ホビー 7-5, 3-6, 6-3, 7-5 [オールカマーズ決勝]
- 男子ダブルス:オリバー・キャンベル&ボブ・ハンティントン vs. バレンティン・ホール&エドワード・L・ホール 6-4, 6-2, 4-6, 6-3
- 女子シングルス: マーベル・カーヒル vs. エリザベス・ムーア 5-7, 6-3, 6-4, 4-6, 6-2 [オールカマーズ決勝]
- 女子ダブルス: マーベル・カーヒル&アデライン・マッキンレー vs. ヘレン・デイ・ハリス&エミー・ウィリアムズ 6-1, 6-3
- 混合ダブルス:クラレンス・ホバート& マーベル・カーヒル vs. ロッドモンド・ビーチ&エリザベス・ムーア 6-1, 6-3
外部リンク
[編集]参考文献
[編集]- Roger M. Williams, “The U.S. Open: Game, Set, Unmatched”(全米オープン-ゲーム・セット・試合は続く) Time-Life Books, New York (1997) ISBN 0-7835-5260-2 各部門ごとの開催地について、本書の189ページを参照した。
- Bud Collins, “Total Tennis: The Ultimate Tennis Encyclopedia” Sport Classic Books, Toronto (2003 Ed.) ISBN 0-9731443-4-3
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