クロロギ酸2,2,2-トリクロロエチル
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クロロギ酸2,2,2-トリクロロエチル[1] | |
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塩化2,2,2-トリクロロエチルカルボニル | |
別称 クロロギ酸トリクロロエチル TrocCl | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 17341-93-4 |
PubChem | 10387 |
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特性 | |
化学式 | C3H2Cl4O2 |
モル質量 | 211.86 g mol−1 |
密度 | 1.539 g/cm3 |
融点 |
0 ℃ |
沸点 |
171-172 ℃ |
危険性 | |
EU分類 | Toxic (T), Corrosive (C) |
Rフレーズ | R23, R34 |
Sフレーズ | S26, S36/37/39 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
クロロギ酸2,2,2-トリクロロエチル (2,2,2-trichloroethyl chloroformate) とは、有機合成において用いられる試薬で、クロロギ酸エステルの一種。アミンやチオール、アルコールに対して、保護基の一種である 2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル基 (Troc基) を導入するときに用いられる。構造式上では TrocCl と略される。
Troc基
[編集]アルコールやアミンを保護する場合、ピリジン溶液などの塩基条件下で TrocCl を作用させる。
Troc基の脱保護には通常、金属亜鉛の粉末が用いられる。炭素-塩素結合への酸化的付加から脱離反応、脱炭酸を経て元の官能基に戻る。電気分解による脱保護法も知られる。
脚注
[編集]- Wuts, P. G. M.; Greene, T. W. Protective Groups in Organic Synthesis, 4th ed.; Wiley: New York, 2007. ISBN 978-0-471-69754-1. pp. 282, 718 など
- ^ 2,2,2-Trichloroethyl chloroformate - Sigma-Aldrich