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クロロギ酸2,2,2-トリクロロエチル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
クロロギ酸2,2,2-トリクロロエチル[1]
識別情報
CAS登録番号 17341-93-4
PubChem 10387
特性
化学式 C3H2Cl4O2
モル質量 211.86 g mol−1
密度 1.539 g/cm3
融点

0 ℃

沸点

171-172 ℃

危険性
EU分類 Toxic (T), Corrosive (C)
Rフレーズ R23, R34
Sフレーズ S26, S36/37/39
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

クロロギ酸2,2,2-トリクロロエチル (2,2,2-trichloroethyl chloroformate) とは、有機合成において用いられる試薬で、クロロギ酸エステルの一種。アミンチオールアルコールに対して、保護基の一種である 2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル基 (Troc基) を導入するときに用いられる。構造式上では TrocCl と略される。

Troc基

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アルコールやアミンを保護する場合、ピリジン溶液などの塩基条件下で TrocCl を作用させる。

Troc基の脱保護には通常、金属亜鉛の粉末が用いられる。炭素-塩素結合への酸化的付加から脱離反応脱炭酸を経て元の官能基に戻る。電気分解による脱保護法も知られる。

脚注

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  • Wuts, P. G. M.; Greene, T. W. Protective Groups in Organic Synthesis, 4th ed.; Wiley: New York, 2007. ISBN 978-0-471-69754-1. pp. 282, 718 など