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フレガート (レーダー)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
382型レーダーから転送)

フレガートロシア語: Фрегат: Fregatフリゲートの意)は、ロシアサリュート設計局により開発された艦載3次元レーダー。順次に改良・発展型が配備され、ソビエト連邦海軍およびロシア海軍において、対空捜索用として広く採用されている。

フレガート/フレガート-M

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MR-710「フレガート」
種別 3次元レーダー
開発・運用史
送信機
周波数 S(E)バンド
送信尖頭電力 30kW
アンテナ
走査速度 15
探知性能
探知距離 145–150 km (78–81 nmi)
後に300kmまで延伸
探知高度 30 km (98,000 ft)
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MR-710「フレガート」: Фрегат)は、もっとも初期に開発された機種であり、NATO名Top Steer(トップ・スティア)。主任設計官はレオニード・A・ロジオノフであった。

前任のMR-310「アンガラーA」(NATO名 Head Net)などと同様に、180度背中合わせに配置した2つのレーダー面をもつバック・トウ・バック方式を採用しており、これは以後のフレガート・ファミリーにおいても踏襲された。本機においては、アンテナとしては縦長と横長のパラボラアンテナが1面ずつ用いられている。使用周波数はS(E)バンド (2〜2.5 GHz)、最大探知距離は、当初は145–150 km (78–81 nmi)であったが、後の改修で300 km (160 nmi)まで延伸された。

またのちに、改良型のMR-710M「フレガート-M」: МР-710М «Фрегат-М»)を経て、2面のアンテナのうちの縦長のパラボラアンテナを四角形のプレーンアンテナに変更したMR-710M-1「フレガート-M1」が登場した。これは「プレート・スティア」のNATO名を付与された。

搭載艦

MR-710「フレガート」
MR-710M「フレガート-M」
MR-710M-1「フレガート-M1」

フレガート-MA

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フレガート-MAE-5
種別 3次元レーダー
開発・運用史
送信機
周波数 S(E)バンド
アンテナ
走査速度 12
探知性能
探知距離 最大: 300 km (160 nmi)
有効: 230 km (120 nmi) (対戦闘機)
探知高度 30 km (98,000 ft)
その他諸元
重量 9.6 t
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MR-750/760「フレガートMA」: Фрегат-МА)は、アンテナを両面ともにプレーンアンテナとするとともにデジタル信号処理を導入したシリーズの最新型であり、「トップ・プレート」のNATO名を付与されている。

搭載艦

フレガート-M2

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「フレガート-M2」: Фрегат-М2)は、シリーズの軽量型として開発された。現在では発展型の「フレガート-M2EM」(Фрегат-М2ЭМも配備されており、こちらは、有効探知距離230 km(対戦闘機)、50 km(対ミサイル)とされている。

搭載艦

フレガート-MAE

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フレガートMAE: Фрегат-МАЭ)または MR-755 はフレガート-MAシリーズの輸出型であり、最大探知距離150 kmとされている。

「フレガート-MAE」および「フレガート-MAE-1」はプレーンアンテナ1面のみを有しており、Half Plate(ハーフ・プレート)のNATO名を付与されている。これらの背面には、アメリカのAN/SPS-6で見られたような風圧バランス用のベーンが設置されている。

一方、「フレガート-MAE-2」および「フレガート-MAE-5」は「フレガート-MA」と同様にプレーンアンテナ2面を有しており、Top Plate-B(トップ・プレートB)のNATO名を付与されている。

MR-750「フレガートMA」 「フレガート-MAE」
MR-750「フレガートMA」
「フレガート-MAE」

搭載艦

382型レーダー

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Type 382 installed on a Type 054A frigate.

382型レーダー・H/LJQ-382 レーダーと、フレガート-MAE-3との関係は明らかではない。2015年にサラ・キルヒバーガーおよびジェーン海軍年鑑2015–2016によってフレガートの一種もしくはそのリバースエンジニアリングバージョンとされたが[1][2]、ポール・シュワルツはロシアのレーダーに比べて「かなり進歩している」と述べている[3]。2020年、ヴェルトハイムは中国の呼称と併せて Top Plate という用語を使用した[4]

搭載艦

脚注

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出典

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  1. ^ Kirchberger 2015, p. 197.
  2. ^ Jane's 2015, p. 144.
  3. ^ Paul 2015, p. 30.
  4. ^ Wertheim 2020.

参考文献

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  • Norman Friedman (2006). The Naval Institute guide to world naval weapon systems. Naval Institute Press. ISBN 9781557502629. https://books.google.co.jp/books?id=4S3h8j_NEmkC 
  • Wertheim, Eric (June 2020). “China's Multipurpose FFG”. Proceedings (U.S. Naval Institute) 146 (6). 0041798X. https://www.usni.org/magazines/proceedings/2020/june/chinas-multipurpose-ffg. 
  • Kirchberger, Sarah (2015). Assessing China's Naval Power: Technological Innovation, Economic Constraints, and Strategic Implications. Global Power Shift. Springer. ISBN 978-3-662-47127-2 
  • Saunders, Stephan, ed (2015). Jane's Fighting Ships 2015-2016. Jane's Information Group. ISBN 978-0710631435 
  • Schwartz, Paul (August 2015) (PDF). Russia's Contribution to China's Surface Warfare Capabilities: Feeding the Dragon. Global Power Shift. Rowman & Littlefield. ISBN 978-1-4422-5879-2. https://csis-website-prod.s3.amazonaws.com/s3fs-public/legacy_files/files/publication/150824_Schwartz_RussiaContribChina_Web.pdf 

関連項目

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