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4-ヘプタノン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

4-ヘプタノン(英語、4-heptanone)とは、ヘプタノン構造異性体の1つであり、ケトンの1種である。分子式C7H14O、分子量114.19であり、ちょうどケトンに2つのプロピル基(C3H7)が付いた分子構造をしているため、ジプロピルケトン(英語、dipropylketone)とも呼ばれた。また、ブチロン(英語、butyrone)と呼ばれたこともあった。ただし、本稿では以下4-ヘプタノンという表記に統一する。消防法に定める第4類危険物 第2石油類に該当する[1]

性質

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4-ヘプタノンは、常圧において、融点-33℃ [2] 、 沸点144℃である [2]

[3]

したがって、4-ヘプタノンは常温常圧において液体として存在する。また、4℃のを標準物質とした、15℃における4-ヘプタノンの比重は0.8205 [3] 、 同じく20℃における比重は0.8145 [2]

ナトリウムのD線に対する、20℃における4-ヘプタノンの屈折率は1.4069 [2] 、 同じく22℃における屈折率は1.40732 [3]

には不溶だが、エタノールにはよく溶ける [2]

この他、粘膜を刺激する性質を持つ [2]

なお、酸化クロム(VI)があると4-ヘプタノンは酸化されて、プロピオン酸酪酸とに分解する [3]

合成法

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4-ヘプタノンは、幾つかの方法で合成することができる。

  • 酪酸を、330℃に加熱した亜鉛の粉末の上に通す[3]
  • 酪酸を、450℃に加熱した炭酸カルシウム(石灰)の上に流す[2]
  • 酪酸カルシウムを、乾留する[3]
  • 酪酸ナトリウムを、減圧下で440℃に加熱する[2]

その他

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4-ヘプタノンのCAS登録番号は、123-19-3である。

出典

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  1. ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)
  2. ^ a b c d e f g h 大木 道則、大沢 利昭、田中 元治、千原 秀昭 編集 『化学辞典』 p.627(右上部) 東京化学同人 1994年10月1日発行 ISBN 4-8079-0411-6
  3. ^ a b c d e f 化学大辞典編集委員会 編集 『化学大辞典 (縮刷版) 7』 p.849(右下部) 共立出版 1964年1月15日発行 ISBN 4-320-04021-X

主な参考文献

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  • 大木 道則、大沢 利昭、田中 元治、千原 秀昭 編集 『化学辞典』 p.627(右上部)、p.1310(右中部) 東京化学同人 1994年10月1日発行 ISBN 4-8079-0411-6
  • 化学大辞典編集委員会 編集 『化学大辞典 (縮刷版) 7』 p.849(右下部) 共立出版 1964年1月15日発行 ISBN 4-320-04021-X
  • 化学大辞典編集委員会 編集 『化学大辞典 (縮刷版) 8』 p.362(左下部) 共立出版 1964年2月15日発行 ISBN 4-320-04022-8