8の字結び
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8の字結び(はちのじむすび、Figure-eight knot)とは、ロープの中ほどにこぶをつくる結び方(ストッパー・ノット)のひとつ。つくった結び目がアラビア数字の8の形に似ていることからその名がついた[1][2]。
結び方
[編集]8の字結びは次のようにしてつくる。
- ロープの中ほどにループをつくるが、止め結びのように180°のひねりを1回くわえるのではなく、2回くわえる。つまりループには2つの交点があることになる。
- ロープの動端をさきほどつくったループ(端から遠いほうの輪)に入れる。このとき上下を誤ると止め結びになってしまう。
- ロープを引っ張って結び目を締める。
手首のひねりを利用してステップ1のループをつくり、ステップ2では動端をループに通すというよりループに指を通して動端の紐を掴んで抜き取るというように行うとすばやくできる[3]。また、動端を8の字を描くように動かして結ぶこともできる。
特徴・用途
[編集]8の字結びでつくった結び目は、止め結びや固め止め結びでつくった結び目より大きくなる[1][4]。また、止め結びはきつく締めると解くのが困難になるが、8の字結びであれば固く締めても止め結びより容易に解くことができる[2][4]。
用途は止め結びのようなほかのストッパー・ノットと同じで、以下のようなものが挙げられる。
- ロープを引っ張るときの握り手として利用する[5]。
- 滑車やグロメット・ホールなど穴に通したロープに施して、ロープが穴から抜けないようにする[6][7]。止め結びより大きいぶん、より大きな穴に対応できる。
- ロープに8の字結びを等間隔で複数施し、縄梯子として利用する。一度に同時に複数の8の字結びをつくる連続8の字結び・8の字続き結び(Figure-eight knot in series)という方法もある[6][8][9]。
- 小さな箱など十字に縛るとき、交差部に絡むように8の字結びを施すことによって強度を高める[10]。
関連する結び目
[編集]関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ a b 『暮らしに役立つひもとロープの結び方』20頁。
- ^ a b 『アウトドア・ロープテクニック』144頁。
- ^ 『ロープの結び方』37頁。
- ^ a b 『図解 実用ロープワーク』26頁。
- ^ 『アウトドア・ロープテクニック』148頁。
- ^ a b 『アウトドア・ロープテクニック』149頁。
- ^ 『暮らしに役立つひもとロープの結び方』135・233頁。
- ^ 『暮らしに役立つひもとロープの結び方』204頁。
- ^ 『結びの百科―実用70種の結び方を鮮明な連続写真でマスター』34-35頁。
- ^ 『暮らしに役立つひもとロープの結び方』70頁。
- ^ 『結びの百科―実用70種の結び方を鮮明な連続写真でマスター』234頁。
- ^ 『結びの百科―実用70種の結び方を鮮明な連続写真でマスター』30頁。
参考文献
[編集]- 小暮幹雄 『暮らしに役立つひもとロープの結び方』 新星出版社、2001年。ISBN 978-4405070783。
- 羽根田治 『アウトドア・ロープテクニック』 山と溪谷社、1999年。ISBN 978-4635043052。
- 前島一義 『図解 実用ロープワーク』 成山堂書店、1999年。ISBN 978-4425481125。
- 和田守健 『ロープの結び方』 舵社、2003年。ISBN 978-4807215119。
- マリオ・ビゴン・グイド・レガッツォーニ著、杉浦昭典訳 『結びの百科―実用70種の結び方を鮮明な連続写真でマスター』小学館、1983年。ISBN 978-4093300261。
外部リンク
[編集]- クライミング・ロープワーク入門 8の字結び(Figure Eight Knot):基礎編 - ウェイバックマシン(2016年6月25日アーカイブ分)
- クライミング・ロープワーク入門 8の字結び(Figure Eight Knot):応用編 - ウェイバックマシン(2016年6月15日アーカイブ分)
- 基礎編では動端を8の字に動かして結ぶ方法を画像で解説しており、応用編では2重のループで手際よく結ぶ方法を画像で解説している。