83歳のやさしいスパイ
83歳のやさしいスパイ | |
---|---|
El agente topo | |
監督 | マイテ・アルベルディ |
脚本 | マイテ・アルベルディ |
製作 | マルセラ・サンティバニェス |
製作総指揮 |
|
音楽 | ヴィンセント・ヴァン・ワーマーダン |
撮影 | パブロ・ヴァルデス |
編集 | キャロライナ・シラキアン |
製作会社 |
|
配給 |
|
公開 |
2020年1月25日 (SFF) 2020年9月1日 2020年11月1日 (TIFF) 2021年7月9日 |
上映時間 | 84分 |
製作国 | |
言語 | スペイン語 |
興行収入 | $44,450[1] |
『83歳のやさしいスパイ』(はちじゅうさんさいのやさしいスパイ、El agente topo)は、2020年のチリ・アメリカ合衆国・ドイツ・オランダ・スペインのドキュメンタリー映画。監督はマイテ・アルベルディ[2]。老人ホームで潜入捜査をすることになった83歳の素人探偵の姿を通して、ホーム内で繰り広げられる多彩な人間模様を描いている[3]。
2020年1月から2月にかけて開催されたサンダンス映画祭のワールド・シネマ・ドキュメンタリー・コンペティション部門で上映された[4]。第93回アカデミー賞では、長編ドキュメンタリー映画賞にノミネートされた[5]ほか、国際長編映画賞にチリ代表作として出品され[6]、最終選考15作品に残ったものの本戦ノミネートは逃した。
日本では2020年10月から11月にかけて開催された第33回東京国際映画祭と同年11月から12月にかけて開催された第17回ラテンビート映画祭において『老人スパイ』のタイトルで上映された[7][8]後、2021年7月9日から『83歳のやさしいスパイ』のタイトルで一般劇場公開された[9][10][11]。
ストーリー
[編集]この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 |
老人ホームで入居者が職員に虐待されているのではないか、という入居者家族からの依頼で、私立探偵により雇われた老人が老人ホームに入居して、その内情を調査する[12]。調査目的の入居だったが、生活をするうちにホームの人気者となった。入居者の相談に乗ったり、調査のために携帯電話などの使い方を覚える様子なども描かれている。
公開
[編集]ワールド・プレミアは2020年1月25日にサンダンス映画祭で行われた[13][14]。2020年8月、グラヴィタス・ヴェンチャーズがアメリカでの配給権を購入し、9月1日に公開された[15]。2021年1月25日、PBSによってテレビ放送された[16]。日本では第33回東京国際映画祭のワールド・フォーカス部門で『老人スパイ』の題で上映された[7]。
評価
[編集]批評家の反応
[編集]レビュー収集サイトのRotten Tomatoesでは51件のレビューで支持率は94%、平均点は7.50/10となり、「暖かく面白い、『老人スパイ』は新しいつながりを築き、新しい冒険に乗り出すのには遅すぎることは決しないという痛烈なリマインダーを観客に提供する」とまとめられた[17]。Metacriticでは13件のレビューに基づいて加重平均値は69/100となった [18]。
受賞とノミネート
[編集]賞 | 授賞式開催日 | 部門 | 対象 | 結果 | 参照 |
---|---|---|---|---|---|
アカデミー賞 | 2021年4月25日 | 長編ドキュメンタリー映画賞 | マイテ・アルベルディ、マルセラ・サンティバニェス | ノミネート | [5] |
ゴヤ賞 | 2021年3月6日 | イベロアメリカ映画賞 | 『老人スパイ』 | ノミネート | [19] |
インディペンデント・スピリット賞 | 2021年4月22日 | ドキュメンタリー作品賞 | ノミネート | [20] | |
ノーステキサス映画批評家協会賞 | 2021年1月25日 | 外国語映画賞 | ノミネート | [21] | |
ナショナル・ボード・オブ・レビュー | 2021年1月26日 | 外国語映画トップ5 | ノミネート | [22] |
出典
[編集]- ^ “The Mole Agent” (英語). The Numbers. 23 December 2020閲覧。
- ^ Kenny, Glenn (2020年9月1日). “'The Mole Agent' Review: Undercover, Where You Least Expect Him” (英語). The New York Times 2020年9月23日閲覧。
- ^ “83歳のやさしいスパイ”. WOWOW. 2022年2月3日閲覧。
- ^ Hunter, Allan (2020年1月26日). “'The Mole Agent': Sundance Review” (英語). ScreenDaily 23 September 2020閲覧。
- ^ a b “2021” (英語). Oscars.org | Academy of Motion Picture Arts and Sciences. 2021年3月19日閲覧。
- ^ “"El Agente Topo" será el representante de Chile en los premios Oscar” (スペイン語). Fotech. (19 November 2020) 19 November 2020閲覧。
- ^ a b “老人スパイ”. 第33回東京国際映画祭. 2021年3月10日閲覧。
- ^ “第17回ラテンビート映画祭”. 2022年2月3日閲覧。
- ^ 和田隆 (2021年7月4日). “【「83歳のやさしいスパイ」評論】“冗談のような本当の話”こそが深い感動を呼ぶやさしいドキュメンタリー”. 映画.com 2022年2月3日閲覧。
- ^ 83歳のやさしいスパイ - 映画.com
- ^ 83歳のやさしいスパイ - allcinema
- ^ Simonpillai, Radheyan (2020年9月1日). “The Mole Agent: the story of the most unusual documentary of the year” (英語). The Guardian 23 September 2020閲覧。
- ^ Siegel, Tatiana (4 December 2019). “Sundance Unveils Female-Powered Lineup Featuring Taylor Swift, Gloria Steinem, Abortion Road Trip Drama” (英語). The Hollywood Reporter 23 December 2020閲覧。
- ^ “The Mole Agent” (英語). Sundance Film Festival. 23 December 2020閲覧。
- ^ Rama (5 August 2020). “Gravitas Ventures Acquires Documentary THE MOLE AGENT” (英語). Rama's Screen. 23 December 2020閲覧。
- ^ “The Mole Agent” (英語). PBS. 23 December 2020閲覧。
- ^ "The Mole Agent". Rotten Tomatoes (英語). 2021年1月29日閲覧。
- ^ "The Mole Agent" (英語). Metacritic. 29 January 2021閲覧。
- ^ Belinchón, Gregorio (18 January 2021). “'Adú', 'Akelarre' y 'Las niñas' lideran las nominaciones a los Goya 2021” (スペイン語). El País 29 January 2021閲覧。
- ^ Lewis, Hilary (26 January 2021). “Film Independent Spirit Awards: 'Never Rarely Sometimes Always,' 'Minari,' 'Ma Rainey's Black Bottom,' 'Nomadland' Top Nominations” (英語). The Hollywood Reporter 29 January 2021閲覧。
- ^ “North Texas Film Critics Association Nominations Announced” (英語). DallasWeekly. (2021年1月19日). オリジナルの2021年2月8日時点におけるアーカイブ。 2021年1月29日閲覧。
- ^ Davis, Clayton (26 January 2021). “National Board of Review Names 'Da 5 Bloods' Best Picture, Spike Lee Becomes Second Black Director Winner” (英語). Variety 29 January 2021閲覧。