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BookCorpus

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

BookCorpus(ブック・コーパス)は、Toronto Book Corpus(トロント・ブック・コーパス)としても知られ、インターネットから収集された約11,000冊の未発表書籍のテキストで構成されるデータセットである。このコーパスは、OpenAIによる初期の言語モデルであるGPTの訓練に使用された主要なコーパスであり[1]、GoogleのBERTを含む他の初期の大規模言語モデルの訓練データとしても使われた[2]。このデータセットは約9億8,500万語からなり、ロマンス、SF、ファンタジーなど幅広いジャンルの書籍に及んでいる[2]

このコーパスは、トロント大学マサチューセッツ工科大学の研究者による2015年の論文「Aligning Books and Movies: Towards Story-like Visual Explanations by Watching Movies and Reading Books」で公開された。著者らはこれを「まだ出版されていない著者による無料の書籍」で構成されていると説明している[3][4]。このデータセットは当初、トロント大学のウェブページから提供された[4]。もとのデータセットの公式バージョンは非公開となり、それに代わるものとしてBookCorpusOpenが作成されている[5]。2015年のオリジナル論文には触れられていないが、このコーパスの書籍を収集したサイトはSmashwords英語版であることが知られている[4][5]

脚注

[編集]
  1. ^ Improving Language Understanding by Generative Pre-Training”. January 26, 2021時点のオリジナルよりアーカイブJune 9, 2020閲覧。
  2. ^ a b Devlin, Jacob; Chang, Ming-Wei; Lee, Kenton; Toutanova, Kristina (11 October 2018). "BERT: Pre-training of Deep Bidirectional Transformers for Language Understanding". arXiv:1810.04805v2 [cs.CL]。
  3. ^ Zhu, Yukun; Kiros, Ryan; Zemel, Rich; Salakhutdinov, Ruslan; Urtasun, Raquel; Torralba, Antonio; Fidler, Sanja (2015). Aligning Books and Movies: Towards Story-Like Visual Explanations by Watching Movies and Reading Books. Proceedings of the IEEE International Conference on Computer Vision (ICCV).
  4. ^ a b c Lea, Richard (28 September 2016). “Google swallows 11,000 novels to improve AI's conversation”. The Guardian. 2023年3月9日閲覧。
  5. ^ a b Bandy, John; Vincent, Nicholas (2021). "Addressing "Documentation Debt" in Machine Learning: A Retrospective Datasheet for BookCorpus" (PDF). =Proceedings of the Neural Information Processing Systems Track on Datasets and Benchmarks.