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カーブドッチ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
CAVE D'OCCI WINERYから転送)
株式会社カーブドッチ
CAVE D'OCCI Co., Ltd.
醸造所兼レストランの「薪小屋」
醸造所兼レストランの「薪小屋」
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
953-0011
新潟県新潟市西蒲区角田浜1661
設立 1992年(平成4年)4月
業種 食料品
法人番号 2110001008228
事業内容 ワイン製造販売、飲食業、宿泊業
代表者 代表取締役社長 今井 卓
代表取締役副社長 掛川 千恵子
資本金 1000万円
関係する人物 落希一郎
外部リンク https://www.docci.com
特記事項:旧社名:株式会社欧州ぶどう栽培研究所
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カーブドッチ(CAVE D'OCCI)は、新潟県新潟市西蒲区角田浜に本社を置きワイナリー等の事業を展開している企業及びそのブランド

概要

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西蒲区郊外、角田山麓の砂丘地に設けられた拠点、カーブドッチワイナリー(CAVE D'OCCI WINERY)でブドウ栽培とワイン醸造が行われており、敷地内にレストランや温泉、ホテルなどを備えた観光型のワイナリーが形成されている。

名前の由来は、フランス語でCAVE(ワイン貯蔵室) de OCCI(創設者落希一郎氏)で、「落さんのワイン蔵」という意味から。

製造されるワインは年間10万本弱で、その8~9割がワイナリーでの販売や定期購買、系列店舗での消費となるなど直販比率が高いことが特筆される[1]

周辺は「新潟ワインコースト」と呼ばれるワイナリー集積地区となっており、カーブドッチの経営塾(後述)で学んだ経営者が立ち上げたワイナリーが5軒点在する[2]

西蒲区の施設のほか、新潟市立中央図書館(ほんぽーと)内のカフェなど新潟市内などにいくつかの店舗を持つ。2020年6月にオープンした東京・元赤坂の迎賓館赤坂離宮のレストランカフェの運営も行っている[3]

沿革

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1992年4月、創業者の落希一郎と掛川千恵子の共同経営によって欧州ぶどう栽培研究所が設立され、会社設立と同時に巻町角田浜の1 haの砂丘地でブドウ栽培を開始 [1]。1993年にはブドウ畑の隣にワイン蔵が建てられ、ワイン醸造が開始された[1]。1995年にレストラン[4](のちのカーブドッチホール)、1996年に生活雑貨・ガーデンショップ棟および農機具棟[4]、1999年に新レストラン棟および第二醸造所[5] を開設するなど拡大が続けられ、1990年代後半には黒字経営が定着した[5]

原料のブドウは当初は現地での自家栽培のほか、不足分を北海道から買い付ける形となったが[6]、その後は新潟での自家栽培100%となった[7]

2003年9月にはワイン学校(経営塾)が開講され[1][7]、その卒業生が2006年以降、「フェルミエ」「ドメーヌ・ショオ」「カンティーナ・ジーオセット」「ルサンクワイナリー」などが近隣にワイナリーを開いていった[8]

2005年3月には新潟市1号店となる「カーブドッチとやの」をオープン[9]。その翌4月からは新潟市歴史博物館(みなとぴあ)内にレストラン「ぽるとカーブドッチ」もオープンした[10](ぽるとカーブドッチは2021年3月に閉店[11])。

2009年4月には敷地内に木造一部2階建ての温泉宿泊施設「ヴィネスパ」がオープン[12]。2019年には2棟目のホテル「トラヴィーニュ」が完成した[13]

これらの取り組みは6次産業化の好事例として評価され、総務省の令和2年度ふるさとづくり大賞を受賞した[14]

交通

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カーブドッチワイナリーへの交通アクセス

テレビ番組

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  • 日経スペシャル カンブリア宮殿 大量生産、効率至上主義の日本式に未来はない! ワイン業界の異端児が語る、 「大きくなることに価値はない。これが日本を幸せにする経営だ!」(2011年12月1日、テレビ東京)[17]

書籍

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関連書籍

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  • 『ワイナリー カーブドッチの刻』(著者:新潟日報事業社)(2005年5月9日、新潟日報事業社)ISBN 9784861321139 - カーブドッチを作った落希一郎氏の話
  • 『僕がワイナリーをつくった理由』(著者:落希一郎)(2009年6月19日、ダイヤモンド社)ISBN 978-4478004234

脚注

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  1. ^ a b c d 谷本貴之「カーブドッチワイナリーのマーケティング戦略」『愛媛大学社会共創学部紀要』第1巻第1号、愛媛大学社会共創学部、2017年3月、7-18頁、ISSN 2433-166XNAID 120006527485 
  2. ^ 個性的な絶品ワインがそろう「新潟ワインコースト」”. 新潟県観光協会 (2020年1月8日). 2021年12月18日閲覧。
  3. ^ “迎賓館前休憩所にカフェ カーブドッチ運営、4日オープン”. 新潟日報. (2020年6月3日). https://web.archive.org/web/20200619034238/https://www.niigata-nippo.co.jp/news/local/20200603547401.html  - WayBack Machineによるアーカイブ
  4. ^ a b “第1部ベンチャー群像―欧州ぶどう栽培研究所、原料・ワインこだわる(未来派企業)”. 日本経済新聞: p. 22 地方経済面 新潟. (1997年4月23日) 
  5. ^ a b “欧州ぶどう栽培研究所、貯蔵庫見える新レストラン棟―第2醸造所も新設。”. 日本経済新聞: p. 22 地方経済面 新潟. (1999年1月8日) 
  6. ^ “欧州ぶどう栽培研究所(新潟・巻町)―ワイナリー(アグリビジネス地方からの変革)”. 日経産業新聞: p. 22 地方経済面 新潟. (1999年2月8日) 
  7. ^ a b “カーブドッチ経営、落希一郎氏―ワインの理想郷、越後に(風をよむ)”. 日経MJ: p. 22 地方経済面 新潟. (2003年10月4日) 
  8. ^ “酒の都、ワイナリー集結、経営塾でノウハウ、良質な原料、新たな産業に”. 日本経済新聞: p. 22 地方経済面 新潟. (2014年4月1日) 
  9. ^ “[うちのトップ]「欧州ぶどう栽培研究所」社長 落希一郎氏57”. 読売新聞: p. 30 東京朝刊 新潟2. (2005年4月6日) 
  10. ^ “地元魚介で地中海風の味、みなとぴあに料理店―カーブドッチ、20日開業。”. 日本経済新聞: p. 22 地方経済面 新潟. (2005年4月16日) 
  11. ^ “ぽるとカーブドッチ3月末閉店 新潟 旧第四銀行住吉町支店内”. 新潟日報. (2021年1月30日). https://www.niigata-nippo.co.jp/news/local/20210130596083.html 
  12. ^ “ワイナリーに温泉 露天や岩盤浴も”. 読売新聞: p. 28 東京朝刊 新潟2. (2009年4月23日) 
  13. ^ “新潟市のワイナリー「カーブドッチ」、新ホテルを開業”. 日本経済新聞. (2019年11月1日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO51704200R01C19A1L21000/ 
  14. ^ 令和2年度 ふるさとづくり大賞 受賞者の概要”. 総務省 (2021年1月21日). 2021年12月18日閲覧。
  15. ^ アクセス”. カーブドッチ・ワイナリー. 2020年9月4日閲覧。
  16. ^ 新潟にしかん観光周遊ぐる~んバス”. Niigata West Coast. 2020年9月4日閲覧。
  17. ^ 大量生産、効率至上主義の日本式に未来はない! ワイン業界の異端児が語る、 「大きくなることに価値はない。これが日本を幸せにする経営だ!」 - テレビ東京 2011年12月1日

関連項目

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  • 越前浜 - カーブドッチがある角田浜に隣接する地区で、同じくワイン製造が盛ん(フェルミエの住所は角田浜ではなく越前浜)。市の移住モデル地区事業の指定第1号を受けている。

外部リンク

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