コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

弥彦駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
弥彦駅
駅舎(2014年4月)
やひこ
Yahiko
(2.0 km) 矢作
地図
所在地 新潟県西蒲原郡弥彦村大字弥彦[1]
北緯37度41分57.32秒 東経138度49分54.59秒 / 北緯37.6992556度 東経138.8318306度 / 37.6992556; 138.8318306座標: 北緯37度41分57.32秒 東経138度49分54.59秒 / 北緯37.6992556度 東経138.8318306度 / 37.6992556; 138.8318306
所属事業者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
所属路線 弥彦線
キロ程 0.0 km(弥彦起点)
電報略号 ヒコ
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線[1]
乗車人員
-統計年度-
183人/日(降車客含まず)
-2023年-
開業年月日 1916年大正5年)10月16日[1]
備考 業務委託駅
テンプレートを表示

弥彦駅(やひこえき)は、新潟県西蒲原郡弥彦村大字弥彦にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)弥彦線[1]

越後国一宮である彌彦神社の最寄駅[2]。弥彦線の起点駅である。

歴史

[編集]
弥彦駅での1927年(昭和2年)製造の1760形蒸気機関車。1929年(昭和4年)頃撮影[3]。駅舎は現在と同じもの。

弥彦観光駅長

[編集]

弥彦村では国鉄民営化およびJRグループの発足を機に、1988年昭和63年)から毎年村内及び近隣市町村から公募によって女性観光アンバサダーを選出し「弥彦観光駅長」として、当駅で改札や列車の見送り、清掃などの業務を担当していた[2]。観光案内や首都圏へのPRなど、弥彦村の観光に関する業務も行っていたが、一定の役割を果たしたとして2002年度(平成14年度)をもって公募は打ち切られ、2003年(平成15年)3月31日に15代目観光駅長の退任をもってこの制度を終了した。以後は当時駅前広場内に所在した、弥彦観光協会の観光案内所に常駐する女性職員が観光駅長を兼任し、必要に応じて業務を行ってきた[2]

なお、この駅前広場の観光案内所は2013年(平成25年)10月、駅北側の外苑坂通り沿い(弥彦交番向かい側、駅より徒歩約3分)へ新築移転した。

駅構造

[編集]

駅舎(北側)に面する単式ホーム1面1線を持つ地上駅になっている[2]

JR東日本新潟シティクリエイト(JENIC)が受託する業務委託駅で、燕三条駅が管理する。改札口に簡易Suica改札機が入場用・出場用各1台が設置されているほか、周辺には有人改札、自動券売機などが設けられている。改札口西側待合室には、2021年10月16日より、弥彦魅力発信拠点「AMANE」が併設されている[JR東 3]。なお、同待合室には2020年3月まではKIOSKが営業していた。改札内のトイレには更衣室(男女各2室)とオストメイト対応の多機能トイレが併設されている。駅前広場内には手水、登山やハイキングで汚れた靴を洗浄できる靴洗い場、自動販売機、公衆電話などが設置されている。なお改札外にはトイレが設置されていないが、周辺では駅を出て左手すぐの弥彦公園内にトイレがある。

彌彦神社の本殿を模した木造寺社造り(入母屋造)の駅舎は1916年(大正5年)の開業時からのもの[2]で、門柱や梁などが朱色に塗色され、鬼瓦にはが彫り込まれるなど特徴的な意匠を持ち、「ふるさとの駅100選」にも選出されている。近年相次いで駅舎のリニューアルが行われており、2013年秋には翌2014年(平成26年)の新潟デスティネーションキャンペーン開催に合わせた全面改修が、2015年(平成27年)10月には旅行客やハイキング客向けの設備拡充がそれぞれ実施された[JR東 4]

利用状況

[編集]

JR東日本によると、2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員183人である[利用客数 1]

2000年度(平成12年度)以降の推移は以下のとおりである。

乗車人員推移
年度 1日平均
乗車人員
出典
2000年(平成12年) 344 [利用客数 2]
2001年(平成13年) 334 [利用客数 3]
2002年(平成14年) 306 [利用客数 4]
2003年(平成15年) 304 [利用客数 5]
2004年(平成16年) 278 [利用客数 6]
2005年(平成17年) 292 [利用客数 7]
2006年(平成18年) 297 [利用客数 8]
2007年(平成19年) 275 [利用客数 9]
2008年(平成20年) 279 [利用客数 10]
2009年(平成21年) 268 [利用客数 11]
2010年(平成22年) 268 [利用客数 12]
2011年(平成23年) 249 [利用客数 13]
2012年(平成24年) 245 [利用客数 14]
2013年(平成25年) 251 [利用客数 15]
2014年(平成26年) 259 [利用客数 16]
2015年(平成27年) 252 [利用客数 17]
2016年(平成28年) 231 [利用客数 18]
2017年(平成29年) 210 [利用客数 19]
2018年(平成30年) 212 [利用客数 20]
2019年(令和元年) 215 [利用客数 21]
2020年(令和02年) 154 [利用客数 22]
2021年(令和03年) 152 [利用客数 23]
2022年(令和04年) 172 [利用客数 24]
2023年(令和05年) 183 [利用客数 1]

駅周辺

[編集]

当駅は彌彦神社門前の市街地に位置する。駅北側から彌彦神社の参道へと通じる外苑坂通りと神社通りの沿線を中心に温泉街が広がり、旅館や土産品店、飲食店などが立ち並んでいる。駅から参道入口の「一の鳥居」までは徒歩で約10分、本殿までは約15分を要する。駅裏手は住宅地となっている。

駅前ではトレーラー等の大型車の駐車を可能とした無料の駐車場が整備され、車中泊や大型車を改造したキャンピングカーの利用も見られる。また、時代とともにニーズが変化し『日帰り観光客』が増加したことで、下記のような大型宿泊施設の撤退が進み、代わりに農産物直売所や足湯のような日帰り客向けの施設増加や「パンダ焼き[新聞 1]」「カレー豆[5]」といったご当地グルメへの注目が進んでいる。

  • ニュー弥彦観光ホテル(解体済み) - 1965年に開業、1972年に「全国植樹祭」が弥彦村で開催された際に、当時の昭和天皇がロイヤルルームに宿泊するなど、30年以上に渡って営業していたが1999年に閉館。2015年秋に土地を所有していた長岡市関東町に所在する不動産会社から弥彦村が400万円で建物を買収し、応募抽選型の探検イベント施設として利用されていたが、駅前に廃墟となった建物があるのは観光地としてのイメージを損なうという村民の意見が反映され、2016年12月から2017年3月にかけて解体工事が行われ、跡地は足湯などを備える「弥彦温泉駅前広場[6]」として整備された。
  • 弥彦グランドホテル(解体済み) - 2014年廃業。跡地は観光施設「おもてなし広場」として整備された[新聞 2]

バス路線

[編集]

当駅発着の一般路線バスは運行されていないが、コミュニティバスの路線があり、弥彦村と燕市が共同で事業を実施している「弥彦・燕広域循環バス」(やひこ号)が2017年7月改正時点では平日5往復運行されている。

2020年9月からは、岩室温泉カーブドッチ・ワイナリー上堰潟公園といった西蒲区内の主要観光地と巻駅を結ぶ「にしかん観光周遊ぐる〜んバス」が当駅・彌彦神社経由に延伸され、土曜・日曜を中心に運行されている[新聞 3][7]

「弥彦駅」バス停
  • <やひこ号> ビジョンよしだ行
  • <やひこ号> てまりの湯行
    ※休日・年末年始は全便運休
  • <にしかん観光周遊ぐる〜んバス> いわむろや(岩室温泉)・角田山・巻駅 方面(循環)
    ※週末など特定日のみ運行

隣の駅

[編集]
東日本旅客鉄道(JR東日本)
弥彦線
弥彦駅 - 矢作駅

脚注

[編集]

記事本文

[編集]
  1. ^ a b c d 『JR全駅・全車両基地』 23頁
  2. ^ a b c d e f g h i j k 『JR全駅・全車両基地』 12-13頁
  3. ^ 「1929年頃」は『昭和鉄道史』(毎日新聞社 1978年)より。『鉄道』昭和7年3月号、通巻35号P18-19の記事、眞柄博「越後線と弥彦線に就て」の記事中にも同じ写真が掲載されているが、撮影時期は明記されていない。
  4. ^ 駅の情報(弥彦駅):JR東日本”. 東日本旅客鉄道. 2024年2月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月5日閲覧。
  5. ^ 新潟豆紀行Vol.3:この美味しさは加速する!弥彦の「カレー豆」”. ニューズ・ライン「Komachi」. 2020年3月29日閲覧。
  6. ^ “廃虚ホテル跡地に弥彦温泉駅前広場が完成して3つの弥彦の観光拠点が確立”. ケンオー・ドットコム. (2018年7月3日). http://www.kenoh.com/2018/07/03_ekimaehiroba.html 
  7. ^ 新潟にしかん観光周遊ぐる~んバス”. Niigata West Coast. 2020年9月4日閲覧。

JR東日本

[編集]
  1. ^ 2008年3月 Suicaがますます便利になります』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2007年12月21日。オリジナルの2016年3月4日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20160304095817/https://www.jreast.co.jp/press/2007_2/20071214.pdf2020年5月29日閲覧 
  2. ^ 新潟DCに合わせて駅が新しく生まれ変わります』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道新潟支社、2013年10月30日。オリジナルの2014年2月9日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20140209015738/http://jrniigata.co.jp/press/20131030eki.pdf2014年6月22日閲覧 
  3. ^ a b JR弥彦線弥彦駅に弥彦魅力発信拠点「AMANE(アマネ)」がオープンします!』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道新潟支社/JR東日本新潟シティクリエイト、2021年10月14日。オリジナルの2021年10月22日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20211022122436/https://www.jreast.co.jp/press/2021/niigata/20211014_ni01.pdf2021年10月22日閲覧 
  4. ^ ハイキングや街歩きのお客さまにも便利な弥彦駅にリニューアルします!』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道新潟支社、2015年9月25日。オリジナルの2016年2月1日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20160201002007/http://www.jrniigata.co.jp/Scripts/press/20150905yahiko.pdf2016年1月6日閲覧 

新聞記事

[編集]

利用状況

[編集]
  1. ^ a b 各駅の乗車人員(2023年度)”. 東日本旅客鉄道. 2024年7月21日閲覧。
  2. ^ 各駅の乗車人員(2000年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年4月4日閲覧。
  3. ^ 各駅の乗車人員(2001年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年4月4日閲覧。
  4. ^ 各駅の乗車人員(2002年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年4月4日閲覧。
  5. ^ 各駅の乗車人員(2003年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年4月4日閲覧。
  6. ^ 各駅の乗車人員(2004年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年4月4日閲覧。
  7. ^ 各駅の乗車人員(2005年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年4月4日閲覧。
  8. ^ 各駅の乗車人員(2006年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年4月4日閲覧。
  9. ^ 各駅の乗車人員(2007年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年4月4日閲覧。
  10. ^ 各駅の乗車人員(2008年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年4月4日閲覧。
  11. ^ 各駅の乗車人員(2009年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年4月4日閲覧。
  12. ^ 各駅の乗車人員(2010年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年4月4日閲覧。
  13. ^ 各駅の乗車人員(2011年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年4月4日閲覧。
  14. ^ 各駅の乗車人員(2012年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年4月4日閲覧。
  15. ^ 各駅の乗車人員(2013年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年4月4日閲覧。
  16. ^ 各駅の乗車人員(2014年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年4月4日閲覧。
  17. ^ 各駅の乗車人員(2015年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年4月4日閲覧。
  18. ^ 各駅の乗車人員(2016年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年4月4日閲覧。
  19. ^ 各駅の乗車人員(2017年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年4月4日閲覧。
  20. ^ 各駅の乗車人員(2018年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年7月24日閲覧。
  21. ^ 各駅の乗車人員(2019年度)”. 東日本旅客鉄道. 2020年7月18日閲覧。
  22. ^ 各駅の乗車人員(2020年度)”. 東日本旅客鉄道. 2021年7月29日閲覧。
  23. ^ 各駅の乗車人員(2021年度)”. 東日本旅客鉄道. 2022年8月13日閲覧。
  24. ^ 各駅の乗車人員(2022年度)”. 東日本旅客鉄道. 2023年7月12日閲覧。

参考文献

[編集]
  • 『週刊 JR全駅・全車両基地』 21号 新潟駅・弥彦駅・津南駅ほか、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2012年12月30日。 

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]