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CDMA2000

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Cdma2000から転送)

CDMA2000(しーでぃーえむえーにせん)は、Wideband cdmaOneとも呼ばれるFDD-CDMA技術を応用した第3世代移動通信システムの通信方式の一つ。ITUIMT-2000規格では、IMT-MC(Multi Carrier)と呼ばれる。米クアルコムが開発し、主に、日本北米南米韓国中国香港などで採用されている。

技術

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cdmaOneの設備に最小限の改修を行うことでサービス開始が可能であり、cdmaOne端末電話機)の使用も可能である。ANSI-41を基地局制御や端末の位置登録に使用する。

基地局間の同期・搬送波間のガードバンドが共に必要である。Walsh code(128)をチャネル間分離に使用し、拡散符号M系列のLong PNとshort PNとを組み合わせて使用する。電力制御は上下とも800回/秒である。チップレート(拡散符号速度)は1.25 MHz帯域で1.2288Mcpsで複数搬送波を使用する。音声符号化方式は、EVRC, SMV, VMR-WBを使用する。規格上は、1.25MHzのバンドを3本使うCDMA2000 3xも存在するが、この方式を使用したサービスは展開されていない。

収容数

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1xの場合は以下のとおりである。

59加入/キャリア(理論)
25加入/キャリア(実際)

周波数帯

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使用される周波数帯には3GPP2によって、16のバンドクラス(Band Class)が規定されている。

3GPP2の仕様書にて規定されているCDMA2000の周波数は以下の通り。なお、Band Class中、上りと下りの周波数が重複している場合は、Subclassレベルで上下の周波数が分離される形で対応している。

バンド
クラス
(BC)
上り
(MHz)
下り
(MHz)
間隔
(MHz)
帯域幅
(MHz)
地域・オペレータ
0[1] 800 815-849 860-894 45 34×2 KDDI/沖縄セルラー電話(新800MHz帯[2]
セルラーバンド(US)
1 PCS1900 1850 - 1910 1930 - 1990 80 60×2 PCSバンド(US)
2 TACS800 872 - 915 917 - 960 45 43×2
3 JTACS800 887 - 925 832 - 870 -55 38×2 KDDI/沖縄セルラー電話(旧800MHz帯)
4 DCS1800 1750 - 1780 1840 - 1870 90 30×2 韓・LGテレコム
5[3] 450 452.5-483.475 462.5-493.475 10 30.975×2
6 IMT2100 1920 - 1980 2110 - 2170 190 60×2 KDDI/沖縄セルラー電話(2GHz帯
7 SMH700 776 - 794 746 - 764 -30 18×2 SMHバンド(US)
8 DCS1800 1710 - 1785 1805 - 1880 95 75×2
9 900 880 - 915 925 - 960 45 35×2
10[4] 800 806-901 851-940 45 95×2
(上りのみ)+1
11[3] 400 411.675-483.475 421.675-493.475 10 71.8×2
12[5] 800 870-876 915-921 45 6×2
13 2500 2500-2570 2620-2690 120 70×2
14 PCS1900-2nd 1850-1915 1930-1995 80 65×2 拡張PCS(US)
15 AWS1721 1710-1755 2110-2155 400 45×2 AWSバンド(US)

なお、subclass(SC)レベルの帯域については次のとおり。

バンドクラス(BC)-
subclass(SC)
上り
(MHz)
下り
(MHz)
間隔
(MHz)
帯域幅
(MHz)
地域・オペレータ
0-0 800 824 - 846 869 - 891 45 22×2 セルラーバンド(US)
0-1 800 824 - 849 869 - 894 45 25×2
0-2 800 825 - 830 870 - 875 45 5×2 KDDI/沖縄セルラー電話(新800MHz帯)
0-3 800 815 - 830 860 - 875 45 15×2 KDDI/沖縄セルラー電話(新800MHz帯)[2]
5-0 10 ×2
5-1 10 ×2
5-2 10 ×2
5-3 10 ×2
5-4 10 ×2
5-5 10 ×2
5-6 10 ×2
5-7 10 ×2
5-8 10 ×2
5-9 10 ×2
5-10 10 ×2
10-0 45 ×2
10-1 45 ×2
10-2 45 ×2
10-3 45 ×2
10-4 45 ×2
11-0 10 ×2
11-1 10 ×2
11-2 10 ×2
11-3 10 ×2
11-4 10 ×2
11-5 10 ×2
11-6 10 ×2
11-7 10 ×2
11-8 10 ×2
11-9 10 ×2
11-10 10 ×2
12-0 45 ×2
12-1 45 ×2
12-2 45 ×2

日本の状況

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オペレータ毎の利用バンド
オペレータ バンド(枝番はsubclass)
0-0 0-1 0-2 0-3 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
KDDI
沖縄セルラー電話
[2]

日本では、2002年4月1日よりKDDIおよび沖縄セルラー電話auブランドがCDMA2000 1xのサービス[6]を開始した(Band Class3)。2003年には2GHz帯(Band Class6)、2006年には新800MHz帯(Band Class0 Subclass2、以下N800MHz帯)でのサービスが開始された。

なお、Band Class3は、第2世代移動通信システム向けの周波数帯(いわゆる旧800(L800)MHz帯、転用を前提に3GPP2によって策定)を転用したものであったため、2012年7月22日を以って停波した。

その後は第3世代移動通信システム用に割り当てられた、Band Class6(2GHz帯)とBand Class0 Subclass2(N800MHz帯上下各5MHz幅分)で展開していたが、(CDMA 1X WINの停波に伴い)2022年3月31日をもってCDMA2000の全サービスが終了となった[7]。なお、N800MHz帯のうち再編後に新たに使える帯域(上下各10MHz幅分)と1.5GHz帯、2GHz帯の一部、および新規割り当てが認められた700MHz帯はLTEで利用するとしている。地域によっては、2GHz帯をすべてLTEに転用(該当地域のLTE通信速度は、CAを利用しない場合で、下り最大150Mbpsとなっている)したため、上記サービス終了に先行して停波されている地域もある(当該地域では、N800MHz帯対応エリアでしか、CDMA2000のサービスを受けられなくなっていた)。

脚注

[編集]
  1. ^ subclassが、0 - 3あり。
  2. ^ a b c KDDI/OCT連合は、このうちsubclass2の帯域を使用。800MHz帯再編後は、subclass3に拡張されたが、残りの10MHz幅分はLTEでの利用を予定。
  3. ^ a b subclassが、0 - 10あり。
  4. ^ subclassが、0 - 4あり。
  5. ^ subclassが、0 - 2あり。
  6. ^ サービス開始当初は「CDMA2000 1x」ではなく、これまで通り「cdmaOne」の名称をそのまま使用していた。
  7. ^ 3G携帯電話向けサービス「CDMA 1X WIN」を22年3月31日に終了』(プレスリリース)KDDI、2021年11月29日https://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2021/11/29/5546.html 

関連項目

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外部リンク

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