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DNV GLグループ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

[疑問点]

DNV AS
種類 自主独立財団 (Aksjeselskap)
業界・業態 コングロマリット
設立 1864年 (1864年)
本社所在地  ノルウェーオスロ

Veritasveien 1, N-1322 Hoevik, Norway

営業エリア 全世界100ヵ国以上
代表者
  • Remi Eriksen (CEO)
  • Jon Fredrik Baksaas (会長)
売上高 Increase 4,200億円(315億ノルウェークローネ) (2023)
従業員数
約15,000人 (2023年現在)
親会社 DNV Holding AS
ウェブサイト www.dnv.jp Edit this at Wikidata


DNV は、ノルウェー・オスロに本拠地を置くDet Norske Veritasとドイツ・ハンブルクGermanischer Lloydの合併によって設立された第三者認証機関、オイル&ガスセクターにおけるリスクマネジメント、船級協会、風力/電力送配電分野のエキスパートを主とするサービスプロバイダー[1]

DNV は、150年間続くリスクマネジメントに関する活動を行う国際機関として知られており、2024年1月10日時点で世界100ヶ国以上、300の事務所、85もの様々な国籍を持つ15,000人のスタッフが認証、船級、技術アドバイザリの各分野でサービスを提供している。 積極的に研究開発へと継続的に投資しているため、従業員は高度な専門性と資格を有する集団としてサービスを提供することが可能となっている。

DNVは、隻数・基数にして13,175、総トン数にして2億6,540万にのぼる船舶と移動式洋上設備(MOU)にサービスを提供しており、これは世界市場シェア21%に相当する[2]。世界の海底パイプラインの65%は、DNVの技術基準に基づいて設計・設置されている。

合併前、DNVとGLはそれぞれ、Hélimax Energy(カナダ)、Garrad Hassan(英国)、Windtest(ドイツ)、KEMA(オランダ)など、異なる分野の複数の企業を独自に買収していた。

レミ・エリクセンはヘンリック・O・マドセンの後任として、2015年8月1日よりDNVのグループ社長兼CEOに就任した[3]


欧州品質管理財団(EFQM)のグローバルリスクマネジメント共同研究者として、EFQMと共に新しい「リスクマネジメントのためのEFQMフレームワーク」を開発し、リスクマネジメントにおける長所とビジネスの長所を更に伸ばし、統合する為に使われている。

企業の社会的責任に関するISO ガイド(ISO26000)に関するエキスパートとして任命を受けており、同じくSAIによってSA8000 認証可能な認証機関として世界で最初の認定を受けている。又、GRI(Global Reporting Initiative)の出資者でもあり、財務、ロジスティック等、多くの作業 部会メンバーとしても活動を続ける。

1999年から国連地球サミットに対応して発足した「持続可能な開発のための世界経済人会議」(WBCSD)のメンバー、「国連グローバルコンパクト」(GC)にも調印。

日本においては、認証(Business Assurance)、技術コンサルティング(Energy Systems)、船級(Maritime)を主なサービスを提供し、認証サービスは、世界で80,000件の実績で世界のトップ3を占める認証機関として知られている。


概要

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記章

DNVの歴史は保険業界の歴史と軌を一にしている。DNV の歴史は古く、1687年クリスチャン5世時代が初の法典「Norske Lov 」 を発布した際、ここに既に船舶保険に関する法律の記述があり、これがDNVに関する最初の記述となる。

時代は進み、18 世紀中頃にイギリスにおいて、商人や海上保険の業者など、船舶関連業務に従事する人間がコーヒー・ハウスに集まっていた。未だ帆船の時代の船での貿易において、船の安全性をどう担保するかは彼ら商人にとって喫緊の課題であった。積荷を保証する保険業者にとっても共通の課題であり、保険の対象となる船舶の安全性の担保とその装備品を検査承認する利害関係から独立した組織である船級協会を設立する。

その後、同じく海洋国家として船舶産業が勃興していたノルウェーにおいても同様に、船主、造船会社、保険会社の要望から、1864年ノルウェー船級協会を設立されることになった。これが後のデット・ノルスケ・ベリタスである。[4]同様に、ドイツ・ハンブルグにおいても1867年にゲルマニッシャー・ロイドも設立された。[5]

2010年、米南部メキシコ湾内の石油プラットフォーム「ディープウォーターホライズン(Deepwater Horizon)」にて発生した"メキシコ湾原油流出事故"に関して、アメリカ合衆国政府より依頼を受け、調査及び改善アセスメントを実施した。


2012年12月20日、両社は合併に向けて合意したことを発表した。[6]、大きなシェアを持つ団体同士の合併であった為、各国の管理当局によって承認を受ける必要があったが、その後承認されたため、2013年9月12日にDNVとGLの合併契約が締結された。

独立したデット・ノルスケ・ヴェリタス財団は、2017年12月にメイフェアがデット・ノルスケ・ヴェリタス財団にDNV GL株式を売却するまで、DNV GL株式の63.5%およびメイフェア・ヴェルメーゲンスヴェルヴァルトゥング株式の36.5%を保有していた。[7] DNV GLは2021年3月1日に社名をDNVに変更した。

2023年9月、DNVはSaaS企業である電力会社や規制機関の顧客にエネルギープログラムサービスを提供しているANBシステムズ(本拠地ヒューストン)を買収したと発表した。[8]

研究

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DNVは毎年、総収入の5%に相当する金額を研究開発投資に充てている。[9]2021年現在、主な研究プログラム[10]には、海事、電力・再生可能エネルギー、石油・ガス、精密医療、デジタルアシュアランス、海洋空間、人工知能、エネルギー転換などがある。 その中から生み出されたDNV基準が、世界標準のスタンダードとして採用されていることも多い。


DNVは毎年、独立した「エネルギー転換展望(Energy Transition Outlook)」を発表している。[11] 第5版は2021年に発行された。

組織

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DNVは現在6つの事業分野が存在している[12]

  • Maritime:

DNVは、世界4大船級協会として知られている。船級規則として知られる船舶や海洋構造物の基準を策定している。DNVは、130の海事管理当局から検証を代行する権限を与えられている。


  • Energy Systems:

DNVは、送配電コンポーネントの独立認定認証機関として活動している。


  • Business Assurance:

システムマネジメント規格の第三者認証機関として認証審査を行う。DNVは80,000社以上にマネジメントシステム認証を発行している。DNVは80ヵ国で認定された認証機関であり、アメリカの病院に臨床認定を提供している。


  • Supply Chain and Product Assurance:

サステナビリティに関するサービスと、機能安全やサイバーセキュリティに関するアセスメントサービスを提供する。地球温暖化対策と温室効果ガス関連(Climate Change)の第三者機関としても高いシェアがあり、気候変動問題に関する国際的な合意枠組みである「パリ協定」に基づいたグリーンプロジェクト等を推進する発行体の活動資源となるサステナブルファイナンスの外部検証機関としても実績がある。


  • Digital Solutions:

船舶、パイプライン、加工プラント、海洋構造物、電力網、ヘルスケア・プロバイダー向けの安全性と資産パフォーマンスを向上させるエンジニアリング・ソフトウェア・ツールと企業アプリケーションのプロバイダーであり、ShipManagerと呼ばれる船舶管理ソフトウェア・ソリューションを提供している。


  • Accelerator:

アクセラレーターは、買収や提携を通じて大きな成長を遂げつつある事業体のポートフォリオを運営している。

脚注

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  1. ^ Smale, Will (21 December 2014). “The Norwegian firm that tests the world's ships”. BBC News. オリジナルの11 February 2015時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150211232249/http://www.bbc.com/news/business-30492838 16 February 2015閲覧。 
  2. ^ “DNV GL to unveil rules this year”. Tanker Operator. オリジナルの17 February 2015時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150217015133/http://www.tankeroperator.com/news/dnv-gl-to-unveil-rules-this-year/6356.aspx 16 February 2015閲覧。 
  3. ^ Remi Eriksen: Proud and Confident”. maritime-executive.com. 4 March 2016時点のオリジナルよりアーカイブ3 May 2018閲覧。
  4. ^ Det Norske Veritas Germanischer Lloyd (DNV GL) - Careers in Marine Classification Industry”. 2021年3月6日閲覧。
  5. ^ “Spotlight on Germanischer Lloyd”. Maritime Executive. (2 April 2008). オリジナルの22 February 2015時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150222175134/http://www.maritime-executive.com/article/2007-09-13spotlight-on-germanischer-lloyd 22 February 2015閲覧。 
  6. ^ DNV and Germanischer Lloyd Announce Merger”. Forbes. 2013年11月3日時点のオリジナルよりアーカイブ2013年11月6日閲覧。
  7. ^ The Foundation Det Norske Veritas assumes full ownership of DNV GL”. DNV GL (2017年12月14日). 2017年12月16日時点のオリジナルよりアーカイブ2017年12月16日閲覧。
  8. ^ DNV acquires ANB Systems” (英語). Hydrocarbon Engineering (2023年9月13日). 2023年9月13日閲覧。
  9. ^ Cheam, Jessica (5 March 2014). “Longevity of a business lies in sustainability”. Eco-business.com. オリジナルの18 February 2015時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150218220157/http://www.eco-business.com/news/longevity-business-lies-sustainability-interview-dnv-gl-ceo-henrik-madsen/ 18 February 2015閲覧。 
  10. ^ Research and Development”. DNV. 2021年3月6日閲覧。
  11. ^ DNV GL's Energy Transition Outlook 2020” (英語). eto.dnv.com. 2021年3月6日閲覧。
  12. ^ About Us”. DNV. 2021年3月6日閲覧。

外部リンク

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座標: 北緯59度53分16.84秒 東経10度33分45.83秒 / 北緯59.8880111度 東経10.5627306度 / 59.8880111; 10.5627306