GW170814
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GW170814は、2017年8月14日にLIGOとVirgo干渉計が検出した2つのブラックホールの融合に由来する重力波である[1]。2017年9月27日、LIGOとVirgoの共同チームがシグナルの検出を発表し、GW150914、GW151226、GW170104に続く4例目の重力波の検出となった。LIGOとVirgoの両方が連星ブラックホールの融合を検出したのは初めてのことであった[2]。
シグナルの検出
[編集]シグナルは、10:30:43(UTC)に検出された。リビングストン検出器が最初にシグナルを捕らえ、その8ミリ秒後にハンフォード検出器、14ミリ秒後にVirgoがシグナルを受信した。3つ全ての検出器が検出したことにより、非常に正確な放出源の推定ができ、90%の信頼性でちょうど60deg2の領域に同定できた[3]。
天体物理学的な放出源
[編集]分析により、このシグナルは、地球から540+130
−210メガパーセクの距離で太陽質量の30.5+5.7
−3.0倍と25.3+2.8
−4.2倍の連星ブラックホールが融合した結果、放出されたものであることが示された[4]。融合で生じたブラックホールの質量は53.2+3.2
−2.5太陽質量で、2.7+0.4
−0.3太陽質量が重力エネルギーとして放射された。GW170814のピーク光度は、3.7+0.5
−0.5Wであった。
一般相対性理論との関係
[編集]一般相対性理論は、重力波はテンソル様の偏光を持つと予測する。3つの検出器での検出により、この偏光の強い実験的証拠が得られた[2][5]。
関連項目
[編集]出典
[編集]- ^ Overbye, Dennis (27 September 2017). “New Gravitational Wave Detection From Colliding Black Holes”. The New York Times 28 September 2017閲覧。
- ^ a b Abbott, Benjamin P. (2017). “GW170814: A three-detector observation of gravitational waves from a binary black hole coalescence”. Phys. Rev. Lett. 119 (14): 141101. arXiv:1709.09660. doi:10.1103/PhysRevLett.119.141101 .
- ^ Update on Gravitational Wave Science from the LIGO-Virgo Scientific Collaborations (Video of the press conference), retrieved 27 September 2017
- ^ “New detectors reveal a cosmic calamity”. Don Lincoln (CNN News). (2017年10月1日)
- ^ “European detector spots its first gravitational wave”. Elizabeth Gibney & Davide Castelvecchi (Nature). (27 September 2017) 27 September 2017閲覧。