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へびつかい座ニュー星

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
HD 163917から転送)
へびつかい座ν星[1]
Nu Ophiuchi
へびつかい座ν星系の想像図
へびつかい座ν星系の想像図
星座 へびつかい座
見かけの等級 (mv) 3.34[1]
軌道の種類 3重連星[2]
位置
元期:J2000.0[1][3]
赤経 (RA, α)  17h 59m 01.59191s[1][3]
赤緯 (Dec, δ) −09° 46′ 25.0798″[1][3]
赤方偏移 0.000043 ± 0.000001[1]
視線速度 (Rv) 12.95 ± 0.41 km/s[1]
固有運動 (μ) 赤経: -9.48 ± 0.32 ミリ秒/年[1][3]
赤緯: -116.69 ± 0.14 ミリ秒/年[1][3]
年周視差 (π) 21.64 ± 0.26ミリ秒[1][3]
(誤差1.2%)
距離 151 ± 2 光年[注 1]
(46.2 ± 0.6 パーセク[注 1]
絶対等級 (MV) 0.0[注 2]
物理的性質
半径 14 R[4]
質量 3.04 M[5]
表面重力 2.63 log g[5]
自転速度 2.1 km/s[4]
スペクトル分類 G9III [1]
光度 123 L[5]
表面温度 4,928 K[5]
色指数 (B-V) +0.99[1]
色指数 (U-B) +0.87[1]
金属量[Fe/H] 0.13[5]
年齢 3.3億年[5]
他のカタログでの名称
へびつかい座64番星[1]
BD -09 4632[1]
FK5 673[1], HD 163917[1]
HIP 88048[1], HR 6698[1]
SAO 142004[1]
GSC 05678-00956[1]
IRAS 17562-0946[1]
2MASS J17590160-0946249[1]
Template (ノート 解説) ■Project
へびつかい座ν星b
Nu Ophiuchus b
仮符号・別名 Nu Oph b
分類 褐色矮星[2][6]
軌道の種類 周回軌道[2]
軌道要素と性質
軌道長半径 (a) 1.8 AU[6]
≧ 1.875 AU[7]
1.9 AU[8]
離心率 (e) 0.13[8]
公転周期 (P) 1.467 年[6]
530.32 ± 0.35 日[8]
物理的性質
質量 24 MJ[2][8]
22 MJ[6]
≧ 21.9 MJ[7]
発見
発見年 2004年[6]
Template (ノート 解説) ■Project
へびつかい座ν星c
Nu Ophiuchus c
仮符号・別名 Nu Oph c
分類 褐色矮星[2][6]
軌道の種類 周回軌道[2]
軌道要素と性質
軌道長半径 (a) 5.88 AU[6][7]
6.1 AU[9]
離心率 (e) 0.18[9]
公転周期 (P) 8.676 年[6]
3186 ± 14 日[9]
物理的性質
質量 27 MJ[2][9]
25 MJ[6]
≧ 24.5 MJ[7]
発見
発見年 2010年[6]
Template (ノート 解説) ■Project

へびつかい座ν星 (へびつかいざニューせい、Nu Ophiuchus) は、へびつかい座にある恒星で3等星。

物理的性質

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へびつかい座ν星は、黄色の巨星である[1]。表面温度は低く、4928K[5]であるが、これはK型主系列星とほぼ同じ温度である。しかし巨星であるため、光度は太陽の123倍明るい[5]。また、赤緯方向に116ミリ秒/年という大きな固有運動をもつ[1]

名称

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へびつかい座ν星は、シンストラ (Sinistra) という固有名を持つ。

伴星

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へびつかい座ν星には、2個の褐色矮星を伴星として伴っている[2][6][8][9]2004年へびつかい座ν星b2010年へびつかい座ν星cが発見された[6][8][9]下限質量はbが木星の21.9倍、cが木星の24.5倍である[7]。観測によって、bは約1.5年、cは約8.7年で公転することがわかっており、およそ1:6の軌道共鳴をしている可能性がある[2][6]。褐色矮星の誕生には、恒星のように分子雲の中心部が自らの重力によって収縮するか、もしくは惑星のように回転する原始惑星系円盤の中で生じるという2つの理論があるが、公転周期の軌道共鳴は、後者の説を強く支持するものである[2]。公転半径はbが火星軌道の外側、cが木星軌道の外側である[6]。また、離心率は0.13[8]と0.18[9]と、ゆがんだ楕円軌道である。

へびつかい座ν星の惑星[6][7][8][9]
名称
(恒星に近い順)
質量 軌道長半径
天文単位
公転周期
()
軌道離心率 軌道傾斜角 半径
b ≧ 21.9 MJ ≧ 1.867 1.467 0.13
c ≧ 24.5 MJ 5.88 8.676 0.18

脚注

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注釈

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  1. ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算
  2. ^ 視等級 + 5 + 5×log(年周視差(秒))より計算。小数第1位まで表記

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y SIMBAD Astronomical Database”. Results for nu. Oph. 2015年10月2日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j 巨星を回る新たな惑星系の発見 国立天文台 岡山天体物理観測所
  3. ^ a b c d e f Validation of the new Hipparcos reduction arXiv
  4. ^ a b Rotational and Radial Velocities for a Sample of 761 HIPPARCOS Giants and the Role of Binarity IOPscience
  5. ^ a b c d e f g h Stellar Parameters and Elemental Abundances of Late-G Giants arXiv
  6. ^ a b c d e f g h i j k l m n o List of Brown Dwarfs Johnston's Archive
  7. ^ a b c d e f Four Substellar Companions Found Around K Giant Stars NASA ADS
  8. ^ a b c d e f g h Planet nu Oph b The Extrasolar Planets Encyclopaedia
  9. ^ a b c d e f g h nu Oph c The Extrasolar Planets Encyclopaedia

関連項目

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座標: 星図 17h 59m 01.59191s, −09° 46′ 25.0798″