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IBM Telum

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
IBM Telum
生産時期 2021から
設計者 IBM
CPU周波数 >5 GHz
アーキテクチャ z/Architecture
コア数 8
L2キャッシュ 32 MB / コア
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Telum マイクロプロセッサの表面と裏面

IBM Telumは2021年に発表されたIBMメインフレーム用の64ビットマイクロプロセッサ。2024年にTelum IIが発表された。

概要

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IBM Telumは、IBMメインフレームのIBM z用に開発された64ビットz/Architectureのマイクロプロセッサで、2021年8月23日にHot Chips 2021で発表された。Telumはトランザクション実行中にAI推論を行うアクセラレータをオンチップに搭載するIBMで最初のプロセッサである[1]。Telumを搭載したシステムは2022年半ばに計画された[2][3][4]。2022年4月にTelumを搭載したIBM z16が発表された。

Terumチップは8コアでスーパースカラーかつアウト・オブ・オーダーパイプラインを備え、異なるエンタープライズクラスのワークロード要求に最適化された5GHz以上のクロックで柔軟に稼働する。完全に再設計されたキャッシュとキャッシュ間インフラストラクチャはコアあたり32MBのキャッシュを備え、最大32 Telumチップのスケールができる。

Telumマイクロプロセッサは、2022年4月発表・5月出荷開始のIBM z16に初めて搭載された。7nmチップを採用し、動作周波数は5.2GHzで、従来のz15と比較してCPUコアあたり11%のパフォーマンス改善を実現した[5]

2024年8月にIBMはHot Chips 2024で次期IBM Telum IIプロセッサーのアーキテクチャーの詳細を公開した。動作周波数は5.5GHz、コア数は8で、各コアに36MBのL2キャッシュを搭載し、また統合型AIアクセラレーターにより低レイテンシーで高スループットのトランザクション内AI推論を可能にした[6]。Telum IIを搭載したIBM Zおよび LinuxONEの提供開始は2025年の予定[7]

脚注

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  1. ^ Combs, Veronica (2021年8月24日). “IBM's new Telum Processor is the company's first with an on-chip AI accelerator” (英語). en:TechRepublic. 2021年8月27日閲覧。
  2. ^ "IBM Unveils On-Chip Accelerated Artificial Intelligence Processor" (Press release). IBM. 23 August 2021.
  3. ^ IBM Telum Processor: the next-gen microprocessor for IBM Z and IBM LinuxONE”. IBM (August 23, 2021). April 9, 2022閲覧。
  4. ^ “New Approaches For Processor Architectures”. Semiconductor Engineering. (August 23, 2021). https://semiengineering.com/new-approaches-for-processor-architectures/ 
  5. ^ IBMが新メインフレーム「IBM z16」発表 - AI推論で不正予防 - マイナビニュース
  6. ^ 次世代IBM Zメインフレーム・システム上でAIを加速させるIBMの新しいプロセッサー・イノベーション - ASCII.jp
  7. ^ IBM、次世代IBM ZメインフレームのAI性能を強化する「Telum IIプロセッサー」「Spyreアクセラレーター」を発表 - クラウドWatch

関連項目

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外部リンク

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