INPADOC
INPADOC(インパドック)は、欧州特許庁(EPO)が作成している世界各国の特許の書誌事項のデータベースである。
概要
[編集]由来
[編集]INPADOCは、元々は国際的な特許文献サービスを目的に設立された国際機関である国際特許情報センター[1](独:Gesellschaft zur Errichtung und dem Betrieb des Internationalen Patentdokumentationszentrums mit beschrankter Haftung[2]、英:International Patent Documentation Center)の英語名の略称である。
世界知的所有権機関(WIPO)の前身である知的所有権保護合同国際事務局(BIRPI)は国際的な特許文献サービスを行う機関を設立する構想を長年温めていたが、1965年にその実現のためにワールド・パテント・インデックス計画を開始した。その後、入札に応じたオーストリア政府、国際特許協会(International Patent Institute)[3]、ダーウェント[4]の3者のうち、オーストリア政府が落札し、WIPOとオーストリア政府によって1972年にINPADOCが設立された。
データベースとしてのINPADOC
[編集]国際機関としてのINPADOCは、種々のデータベースを構築した。中でも、INPADOC Patent Family System(PFS)と呼ばれるパテント・ファミリーのデータベースが有名である。パテント・ファミリーとは、複数の国に対して行われた同じ発明についての出願の群を指す[5]。
国際機関としてのINPADOCは1990年にEPOに統合され[6]、INPADOCはEPOが提供するパテント・ファミリー等のデータベースの名称として名を残すことになった。
脚注
[編集]外部リンク
[編集]- INPADOC - EPO