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K-1E6

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
K-1E6
K-1E6(右)(2020年撮影)
基本情報
製造所 タトラ=ユーク
製造年 2018年 - 2020年
製造数 15両
運用開始 2019年
投入先 アレクサンドリア市電
主要諸元
編成 2車体連接車、片運転台
軌間 1,435 mm
電気方式 直流550 V
架空電車線方式
最高速度 75.0 km/h
車両定員 206人(着席30人)
全長 22,000 mm
全幅 2,200 mm
床面高さ 900 mm
車輪径 700 mm
固定軸距 1,900 mm
台車中心間距離 6,400 mm
主電動機出力 65 kw
出力 390 kw
備考 主要数値は[1][2][3][4]に基づく。
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K-1E6は、ウクライナの鉄道車両メーカーであるタトラ=ユークが展開する路面電車車両エジプトアレクサンドリア市電向けに開発された車種で、2019年から営業運転を開始した[1][2][3][4]

概要・運用

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エジプトの大都市・アレクサンドリアを走るアレクサンドリア市電のうち、市内中心部を走る系統(El-Medina)では1969年デンマークコペンハーゲン市電ドイツ語版から譲渡されたデュワグ製の2車体連接車デュワグカー)が長年に渡って使用されていた。だが2010年代に入ると老朽化が顕著となり、施設の近代化と合わせてこれらの車両の置き換えも課題となっていた。そこで、アレクサンドリア市電を運営するアレクサンドリア市交通局は世界各地の鉄道車両メーカーを対象とした新型電車の入札を実施し、2017年ウクライナに本社を置くタトラ=ユークとの間に24年間のメンテナンスを含む15両分の契約を交わした[注釈 1]。これを受けてタトラ=ユークが開発したのが、ウクライナ初のアフリカ向け路面電車車両となるK-1E6である[1][2][4]

片側の車体(前方車体)に運転台を有する2車体連接車で乗降扉も右側面にのみ存在し、前方車体に1箇所、後方車体に2箇所両開き式の折り戸が設置されている。車内は床上高さ900 mmの高床式構造になっており、乗降の際にはステップを介する必要がある。また、車内には冷暖房双方に対応した空調が完備されており、アレクサンドリアの高温環境に対応するため通常の空調装置に加えて緊急時に作動する冷房装置も搭載される他、万が一双方に障害が発生した場合に備えて側窓は開閉可能な構造になっている。集電装置には前方車体にシングルアーム式パンタグラフが、後方車体に市内線で用いるポールが搭載されている。台車は騒音や振動を抑えるため防振ゴムを挟んだ弾性車輪が用いられる。これらの設計においてはアレクサンドリア市側の要望も多数織り込まれており、環境対策に加えて運用や保守におけるコスト削減も念頭に置かれている[1][4]

2018年に車両が公開された後、翌2019年からアレクサンドリア市電で営業運転を開始しており、2020年までに発注分15両全車の導入が完了している[1][3][4]

脚注

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注釈

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  1. ^ この入札にはシュタッドラー・レールスイス)や中国中車中国)も参加していた他、計画当初はハイターブリックドイツ語版製の車両の導入も検討されていた。

出典

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  1. ^ a b c d e K-1E6”. Tatra-Yug (2018年9月12日). 2020年5月24日閲覧。
  2. ^ a b c Tatra-Yug has signed a contract to supply 15 tramcars to Alexandria (Egypt)”. Tatra-Yug (2017年2月9日). 2020年5月24日閲覧。
  3. ^ a b c In the city of Alexandria in Egypt, the first stage of the project for the supply of 15 new tramcars was completed.”. Tatra-Yug (2020年2月27日). 2020年5月24日閲覧。
  4. ^ a b c d e Reinhard Christeller (2019年8月16日). “Tram modernisation in Alexandria/ Egypt”. Urban Transport Magazine. 2020年5月24日閲覧。